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【幽霊にインタビューした男④】

そして生まれ変わりの話になってきた。

「人間って生まれ変わるの❓️」

「あぁ・・だだ、生まれ変わる為にはなぁ、オジサンみたいに次に生まれ変わるための実績を積まなきゃいけないんだよ」

「実績ってなに❓️」

「こうやって迎えに来たりすることかな❓️ノルマって言うか、カリキュラムだよ。他にも色々あるけどな」

「じゃあ実績積めば生まれ変われるの❓️」

「あぁ順番でな・・でも中には生まれ変わりを止める奴もいるよ」

「どんな人なの❓️それ」

「皆んなに神様だって言われてる奴だよ。オメさんたちが拝んでる神様ってのは、元は皆んな生きとった人だからね」

これはおそらく、神格化された霊体のことを言っているのだろう・・

「じゃ、だったら他の上がんなかった人たちはどうなるの❓️」

「どうしていいか分からなくて、ずっとウロウロするんじゃねぇか❓️最後には消えちまうかもな。オジサン、上がらなかったことがないからそれは分からない」

「浮遊霊になるってこと❓️」

「なんだそりゃ❓️」

「じゃトンネルとか水辺にいる人たちがいるけど・・そこに集まり易いって聞くけど」

「あぁ、あいつら可哀想な奴らでさぁ、自分が死んだことを認めなかったり、死んだことを理解しても、自分で残っちまった連中さ」

「なんで残ったの❓️」

「残した家族や好意にしてる奴を見守ろうと上がらないでいても、次第に自分のことを忘れられちゃって、気付いたら自分のことを誰も知らない。その時初めて自分はどうしたらいいのかって気付くけども、もう遅いよ」

お迎えが来た時点で上がらないと、もう2度と上がることは出来ないよ、と、そう言うんだそうである。

「どうなっちゃうの❓️」

「あちこちフラフラするうちに、もう自分で自分のことが分からなくなっちまって、最後には丸い玉みたいになっちまう」

(明日につづく)


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