【台風の日】
台風が上陸した。朝から雨が混じった激しい風が吹き荒れている。
出張先の事務所の窓から外を眺めていると、台風にも拘わらず、時折、門の外を通行人が歩いていく姿が見えるのだった。
台風の日に出歩かなければならないとは、何か大事な用事でもあるのだろう。
そんな中また1人、今度はサラリーマン風の男性が歩いて行くのが目に入った。
彼は前屈みになって、猛烈な雨と風に逆らいながら歩いている。
そして、差した傘が風で押し潰されて半分畳んだような状態になっているのに、まだ傘を差し続けているのだ。
〈もうズブ濡れじゃないか❗️差すな差すな❗️意味ないぞ❗️〉
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