【孫娘と黒ポメ】
仙台から、娘と孫娘と黒ポメの〈のあ君〉がやって来るので、家内と僕は広島駅まで迎えに行くことにした。
雨の中、クルマを走らせて到着した広島駅は、G.W.のUターン帰省客で大変に混雑している。
入場券を買って、下り線のホームに上がり、娘が乗っている7号車両が停まる辺りまで行って新幹線の到着を待った。
程なく構内放送が流れると、到着時間ピッタリに東京方面からの〈のぞみ69号〉がホームに入って来て、やがて静かに停車した。
7号車の2つある出入口の、家内が進行方向側のドアへ、僕が後ろ側のドアへ行って娘達が降りて来るのを待った。
降りて来たのは家内の方のドアからだった。孫娘を乗っけたベビーカーを押しながら娘が出てきた。片手には黒いキャリングケースを持っている。中に〈のあ〉が入っているようだ。家内が労いの声を掛ける。
「お疲れさ~ん❗️大変だったでしょ❗️」
「ありがとう❗️でも下りは結構空いてて、左右の席がガラ空きで救かったんよぉ~」
僕はベビーカーに乗っている孫娘に声を掛けた。1年ぶりの再会である。
「●●ちゃ~ん、こんにちは~おじいちゃんでちゅよぉ~」
すると訝しそうな瞳で僕を見詰めたと思うと、何❓️この変な人、と言わんばかりに顔を歪めて大声で泣き出してしまった。家内が慌ててあやしてもダメだった。1歳3ヶ月にもなれば人見知りだってしようといものだ。
気を取り直した家内は、今度はキャリングケースの中の〈のあ〉に、網目越しに声を掛けている。
「のあ~元気だったぁ❓️」
すると、その声に反応した〈のあ〉はケージの中で腹を見せて喜んでいるのだ。
「見て見て❗️ハハハッ❗️のあ、ケージの中でお腹見せて甘えてるよ❗️可愛い❗️」
孫娘にはフラれた我々2人だったのだが、〈のあ〉はムチャクチャ喜んでいる様子であった、
・・・・・・・
あれから2日経った。家内はなんとか孫娘を抱っこ出来るようになったのだが、僕は未だに抱っこさせて貰えないでいる。抱っこしようと両手を拡げると・・・
〈だれ❓️このひと❓️〉
みたいな感じで泣いてしまうのである。娘達は3週間くらい滞在する予定なのだが、帰るまでに、果たして抱っこさせてくれるのだろうか・・トホホ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?