【元旦の朝酒】
普段は滅多にというか、意地でもというか、殆んど観ることがないのだが、元旦の朝は珍しくテレビのスイッチを入れて〈ニューイヤー駅伝〉の生中継を観ていた。
〈ニューイヤー駅伝〉は、〈箱根駅伝〉よりも1日早い元旦に開催される、各企業が競り合う実業団の駅伝大会である。数年前から〈箱根駅伝〉と並ぶ、正月スポーツの風物詩になった感がある。
ビールを飲んだ後、〈イクラ〉や〈数の子〉をツマミに、「賀茂泉」の熱燗をチビリチビリと飲りながら観戦していたところ、ふと気付いたことがあったのだ。
それは、半分とは言わないまでも、あまりにも黒人選手が多いということなのである。
身体能力の高い黒人選手の、陸上競技に於ける才能が群を抜いていることは周知の事実だろうが、どの企業も、要所要所に黒人選手を多数配備して勝負を掛けているのである。
〈企業〉が宣伝効果を狙って競う〈ニューイヤー駅伝〉なのだから、結構な予算を組んで強いチームを作ろうと努力をしているのだろう。それは理解するところである。
無論、強い黒人選手をどう使おうが、企業や監督の勝手ではあるが、ここまで黒人選手を使うのを見ていると、企業が競うというよりも、黒人選手たちが競い合っているように見えてしまうのである。
正月早々に、そんな余計なことを考えてしまったのは、2本目の熱燗が効いてきたせいなのかもしれない・・
(賀茂泉:広島酒都西条の銘酒)