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【金平糖】

「おい、これ甘過ぎるぞぉ」

家内が炊いた〈大根と厚揚げの煮物〉の味付けが甘いので、ついそう言ってしまった。

「そんなに甘い❓️」

「甘いよぉ、いつものはここまで甘くないぞぉ・・砂糖入れ過ぎたんじゃないのか❓️」

「砂糖は普段と同んなじくらいしか入れてないわよ・・後から味醂を足したけど」

「味醂を足したら甘くなるに決まっとるだろ❗️味醂は甘いんだぞ」

「そんなことぐらいし知ってますぅ」

「入過ぎだろぉ、お菓子みたいに甘いじゃないか❗️」

「チョッと甘いものが食べたかったの❗️」

「煮物はお菓子じゃないぞ」

「要らなきゃ残したらぁ」

そんなわけで僕は甘い大根をふた切れ残してしまった。

「ごちそうさんでした❗️」

そう言って席を立とうとした時、食卓の隅にお菓子の小袋があるのに気がついた。手に取ってみるとそれは金平糖こんぺいとうだった。

「おっ❗️金平糖かぁ❓️珍しいなぁ」

「あぁ、それこないだの〇〇さんからのお祝い返しよ」

「あっそう・・食~べよ❗️」

「 大根が甘いって残したクセに金平糖は食べるんだ」

「金平糖はお菓子じゃないか。お菓子と大根を一緒にするなよ」

「それ、塩で出来た金平糖だったらよかったのに」

「塩の金平糖なんて聞いたことないわ❗️考えただけでしょっぱいわ❗️」

・・・・・・・

【金平糖】(こんぺいとう、コンペイトー)とは、砂糖と下味のついた水分を原料にした、表面に凹凸状の突起(角状)をもつ小球形の和菓子。(Wikipediaより引用)


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