【幽霊にインタビューした男⑤】
「・・お迎えが来た時に上がらなかったら丸い玉みたいになっちまう・・」
オジサンはそう言う・・・
「オーブのこと❓️」
「オーブは知らない・・でもね、もう1度生まれ変われるだろうなって思ってあんなところに集まってるんだろうな」
あんなところとはトンネルや水辺のことである。
「トンネルや水辺に行ったら生まれ変われるの❓️」
「いや無理だね」
「じゃあなんであの人たちはそんなところに集まってるの❓️」
「あぁ、あいつらが最後(生まれる前の)に聞いた音に似てるんだろうね」
「聞いた音❓️」
「あの辺は母ちゃんの腹の中の音に似た音がするんじゃないのかな❓️・・・で、湿気があってトンネルのような暗くて狭い場所。だからあいつら可哀想なんだ」
なんだか切なくなるような話である。
まだまだまだまだインタビューは続く・・
「オジサンたちは皆んなに視えるの❓️」
「いや視えん、普通は・・」
「霊能者なら視える❓️」
「霊能者なんておらんよ。でも誰でも視える。それは、オジサンたちが視て欲しい人に視えるように前に出るからなんだ」
「じゃあなんで俺いまオジサンたちが視えてんの❓️」
「オジサンも知りたいよ」
オジサンは笑いながらそう応えた。
(明日につづく)
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