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L-633 サンダルを脱ぐニケレリーフ

石膏像サイズ: H.98×W.56×D.17cm(原作サイズ)
制作年代  : 紀元前420~400年頃
収蔵美術館 : アテネ・アクロポリス博物館
出土地・年 : アテネ・アクロポリスの丘

アテネのアクロポリスの丘にある、「アテナ・ニケ神殿」の外壁を飾っていたレリーフです。神殿の外壁4面の上部には帯状に彫刻が施された部分(メトープ)があり、このレリーフは南面の彫刻群(プラタイアの戦いでのペルシャに対する決定的な勝利の様子が描かれた)の一部であったと考えられています。ニケが前かがみになり、サンダルのひもをほどいて、彼女が祭られる祭壇(祭壇部分は失われている)に裸足で歩いてゆこうとする様子を描いていると推定されています。

この神殿は、アクロポリスの丘の建造物の中では最初期のイオニア式神殿で、ペロポネソス戦争(対スパルタとの戦い B.C.431-404)の勝利を祈って建造されました。知恵・工芸・戦略などの女神であるアテナを、勝利の女神“アテナ・ニケ”として祭ったものです。

アクロポリス博物館収蔵 「サンダルを脱ぐニケ」 紀元前420年頃
(写真はWikimedia commonsより)


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