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N-055 プサメティク2世全身像

石膏像サイズ: H.85×W.22×D.38.5cm(原作サイズ)
制作年代  : 紀元前590年頃
収蔵美術館 : パリ・ルーブル美術館

古代エジプト末期の第26王朝(サイス朝 B.C.664-525 新王国時代の後の第三中間期と呼ばれる時代)の王、プサメティク2世(Psammetik)の彫像です。顔立ちの写実性、左足を一歩踏み出したポーズなど、同時代のギリシャ・アルカイック期との共通性を感じさせます。19世紀初頭に Francesco Maximilienという人物が修復を行った記録が残っていますので、全体的に欠損の無い状態は修復によるものなのかもしれません。プサメティク2世(B.C.595-589在位)は、第26王朝サイス朝の王で古代エジプト文明末期の人物です。ヌビア人、アッシリアなどからの侵略によって弱体化していたエジプトの主権をプサメティク1世が回復させ、続くネコ2世、さらにプサメティク2世が強固なものとしました。しかしその後は、強大なペルシア帝国からの侵略によってエジプト人の治世は終焉を迎えることになりました。

パリ・ルーブル美術館収蔵 プサメティク(Psammetik)2世像 オリジナル彫像 (写真はWikimedia commonsより)


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