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都市の鍼灸師に入門する【導入編】

Gcesgのもりです。
今回は、都市の鍼治療という都市計画の手法をGISで可視化できると聞いたのでやってみました。

1.そもそも都市の鍼治療って?


 都市の鍼治療は、ブラジル、クリチバの元市長ジャネル・レイメル氏が提唱し実践してきた都市計画手法のひとつです。大きな特徴は、都市を面的に整備するのではなく、都市のツボと呼ばれる局所に対して、鍼治療のように施策を行う手法をとることにあります。

 
 ぼくは、図書館で借りて読んだんですけどAmazonで買うと、5000円近くするみたいですね…結構ページ少なめ、事例多めなので専門でなくても気軽に読めると思います。

 そんな都市の鍼治療ですが、上記の通り面的な整備ではなくまちの交差点やバス停など局所的な場所に施策を打ち、まちを魅力的にするアプローチで、今思い返すと武田重昭先生らの"小さな空間から都市をプランニングする"も近いものを感じますね…

2.今回の目的&先行研究

 都市の鍼治療が、都市の局所的な空間にアプローチするのはわかったんですけど、じゃあその局所的な場所(ツボ)ってどうやったら見つけられるか知りたいですよね。
 そんな期待を形にされたのが、九州大大学院の森田翔さんの修士論文"都市の鍼治療型アーバンデザインの方法論とその適用に関する研究"なんです。

https://www.hues.kyushu-u.ac.jp/education/student/pdf/2010/2HE09019S.pdf

検索すると、pdfリンクがトップにくるのでとりあえずこれを。

 この論文、大まかに説明すると、都市のツボをGISで可視化して、かつ風況シミュレーションなどを用いてツボにおける波及効果を推定したもので、どこに都市のツボがあってどれくらい効果がありそうなのか調べられるよってものなんです。(多分)

 都市計画にGISによる分析使えるなんてすげーなー、とは思うもののこれほんとにぼくらでもできるのかなってことでやってみました。

3.手順の確認

 さて、いよいよ本題に突入。
 GIS分析をやってみるのですが、まずは手順の確認。論文によると、都市のツボの可視化には手順があるらしく図1に示す手順で徐々に絞っていきます。

図1:都市のツボの可視化の手順(森田(2010)より)

 正直、検討要素多くて全部の要素までチェックできてにないのですが、できる限りやってみました。
 個人的にGIS分析が活きてくるのは前半二つ。この二つで大体の場所は絞られてきます。三つ目からは、個々をじっくり見ていかないといけないのでGISのツールを使っての分析とは別のアプローチが必要かな、と思いました。

4.使用素材

 データは基本的に、最新版のものを使用しました。

・国土数値情報
 道路、河川、鉄道、駅、バス停データ

・G空間情報センター
 建物構造デー

https://front.geospatial.jp/

・基盤地図情報
 建物データ

 G空間情報センターはよくサーバが圧迫されてるのかめっちゃ重いイメージありますね。改善されたのかしら

導入編はここまでということで、GIS分析編は次回へ…


 

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