【レポ】「働き方を考えるカンファレンス2019」に参加して学んだ4つのこと
こんにちは!gCで広報をしているしのぶんです。
今回は、2/20に虎ノ門ヒルズで行われた「働き方を考えるカンファレンス2019」に初めて参加してきたので、そのレポートをお送りします!
このカンファレンスを主催している一般社団法人at Will Workは、「多くの企業・人・団体による事例共有のプラットフォームとして、ノウハウの蓄積・体系化を通して『働きやすい社会づくり』に貢献する」ことを目的に5年間限定でこの活動に取り組まれています。カンファレンスは今年で3年目とのことで、テーマは「働くをひも解く」。
1 :「働く環境・場所」をひも解く
2 :「日本人の働き方」をひも解く
3 :「日本企業」をひも解く
4 : 「制度・文化」をひも解く
5 : 「日本型雇用」をひも解く
6 : 「労働法」をひも解く
という6つのテーマで、3会場で総勢約50名のスピーカーが登壇しました。gCからは若手・中堅社員計6名で参加し、3会場を分担して情報収拾をしてきました。
私はA会場にずっといたのでそこからのアウトプットになりますが、また後日他のメンバーのレポートが仕上がりましたら、こちらに追記させていただきます^^
当日のメモは不要!記憶を冷凍保存する“グラレコ”がパワーアップ
皆さんは、“グラフィックレコーディング(通称グラレコ)”というものをご存知でしょうか?ファシリテーションの一種で、バックグラウンドの違うメンバー同士の会議やイベントなどで、視覚情報を使ってよりスムーズな理解を促す記録方法です。リアルタイムで書き込んでいくため、参加者の脳裏に記憶が残りやすくなり、「記憶の冷凍保存」と言われたりもしています。
▼もっと知りたい方はこちら
過去2回のカンファレンスでも、参加者がメモを取ることに必死になって場の空気をキャッチしづらくなることを防ぐため、グラレコが導入されていましたが、今回は大幅パワーアップ!何かと言うと、グラレコが動画になった、ということ。何がすごいかというと、
・時系列が分かる
・後から社内でシェアするときに説明しやすい(再生しながら説明すればよくて伝わりやすい)
というところ。メモをスライドにして修正して。。みたいなことをしなくても分かりやすく共有できるのは有り難いですね。
「働き方改革」は「新しいことをしなければならない」わけじゃない
今回のテーマが「ひも解く」と設定されていることから分かるように、「これまでの歴史」を知り、「では私たちは未来に向けて何を選択していくのだろう」という問いかけがたくさんあったように思います。一般社団法人at Will Work代表の藤本さんは、
「たくさんの事例や意見、これまでの歴史を知ることで、選択肢が増えていくようにしたい。カラフルになるというよりも、1色のピンクだったものがいろいろなピンクになり、いろいろな形が増えて、全体が大きくなる。そうやって徐々に選択肢が増えていくようにしたいです」
と仰っていました。
「新しい働き方」と考えるとどうしてもスタートアップ企業や奇抜な施策、ここ10年くらいのスパンで考えがちですが、「500年続く企業が変えたこと、続けていること」というタイトルで最初のスピーカーとして登壇された株式会社虎屋の黒川社長のお話や、クロージングセッションでの経済産業省の世耕大臣のお話を聞くことで、これまで脈々と受け継がれてきたものと、新しく変化していくものをより長いスパンで、広い視野で捉えられるようになったなぁと感じました。
▼世耕大臣クロージングセッションのグラレコ
「労働法をひも解く」では、「労働法は産業革命時の工場労働だった時代に作られてから、現在もベースはほとんど変わっていない」と聞いてびっくりしました。歴史をひも解くと見えてくることってたくさんあります。
▼「労働法をひも解く」グラレコ
日本企業は自信を取り戻して!いい所と改善点はコレ
「働き方改革」というと必ずと言っていいほど話題に上がる「だから日本はダメなんだ」という視点。もちろんもっともな意見もたくさんありますが、今回のカンファレンスでは「日本人は自信を無くしている。いいところもあるよ!」という意見もちらほら出ていて、両方の視点を持つことが大切だと考えさせられました。
【いいところ】
・外資はいま日本の真似をしている!「エンパシー」「コンパッション」「マインドフルネス」はもともと日本にあったもの
・「空気を読む力」はクリエイティブな仕事に活かすことができる!
・目に見えないつながりや信頼を自然に感じられる
・空気が読める+自分がきちんと出せるようになったら最強!
【改善ポイント】
・個人のミッション、ビジョンを持ちづらい教育
・お作法や手法に囚われやすいので、もっと本質的な思考を
・強すぎる同調性。協調性はあったほうがいい
・新卒一括採用の文化。採用が受験の延長線にあること
などの意見が上がっていました。
▼グラレコ
働き方改革は生き方改革。キャリアオーナーシップを自分で持つ
一貫してよく話題に上がったのが、「自分は何がしたいのかが大切」という視点でした。
「ワークライフバランス」というけれど、それは「ワーク=やらされるもの」という意識が前提にあるから。やりたいこと、好きなことや得意なことがワークと重なっていれば「ワーク=遊び」になって、そもそも「ワークライフバランス」なんて発想にならない。
「仕事か育児か」の2択ではなく、「わたし」は何をしたいと思っているか?が大切。「何がしたいか分からない」という人が多いけれど、そういう問いを聞かれずに育ってきただけ。聞かれなかったから気づかなかっただけで、本当はみんな持っている。
数年前までは複数の仕事を持っていると「1つに絞らないとダメだよ」と言われたけれど、今は注目されて取材がたくさん来る。時代が変わってきた。パラレルな働き方は軸や専門性を持ち、掛け算で希少性を磨くといい。そういったことを会社に任せず自分で考え、キャリアオーナーシップを自分で持つことが大切。
その一方で、「明確にワークとライフを分けたい人」がいるのも事実。なので、自律的に働きたい人には自由に働ける環境を、人に指示をもらって安定的に働きたい人にはそういう環境を用意する、ということを提案しているスピーカーもいました。
【特別企画】一般社団法人at Will Work代表理事 松林大輔さんよりコメント
〈松林 大輔〉
店舗チェーン本部取締役を経て、2009年に株式会社ストリートスマートを設立。G Suite(旧Google Apps)の導入支援・トレーニング事業をスタートし、1500社を超える企業を支援する。Google社から世界イベントでの表彰を含む"4度"の受賞歴を持ち、日本唯一のGoogle(G Suite)認定トレーニングパートナー。2016年、働き方を選択できる社会づくりを目指して一般社団法人at Will Workを設立。企業のワークスタイル変革を支援する活動を積極的に展開中。
まずは早速記事にしてくださってありがとうございます!2/20がカンファレンスだったので、翌日にはまとめてくださったのですね。こうしてカンファレンスに参加した方が、学ばれる方へと情報を伝えてくださることで、世の中に少しでも早く、多様な働き方が広まっていくと嬉しいです。
今回のカンファレンステーマは「働くをひも解く」。
昨今「働き方改革」を実施する企業は7割を越え、日々の報道でも関連するものを目にしない日はなくなってきました。一方で“改革”という言葉の強さもあり、何か新しいことをしなければいけないと思う方も少なくないようです。
まとめてくださったとおり、「何を大切にして、どの伝統を残し、どの部分を変えていくのか」というのが、それぞれの企業にも言えることで、その企業にとっての「大切にしていくこと、変えていくこと」を考えて、進んでいってもらいたいですね。
まとめ
朝の10:00から夜8:00までという丸一日のインプットで、だいぶ脳みそがパンパンになりましたが、「働き方」「組織のあり方」に常に真剣に向き合っているgCにとって、こういったインプットの機会は貴重だと感じました。いろいろな意見に触れて持ち帰り、「じゃあgCはどうするのか」「何を大切にして、どの伝統を残し、どの部分を変えていくのか」と自らの頭で考えることが、一番大切だと思います。
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