#029:鰻
こんちゃす。G組飼育係です。
本日7月21日は、土用の丑の日ですね。
皆様うなぎは食べましたか?
今日は土曜日ではない、という小学生のようなツッコミは無しですが、そもそも土用の丑の日とはなんなのでしょうか。
簡単に言うと、土用とは季節の移り変わりの期間を指し、そして丑の日とは昔の日付の数え方です。
なんでこの日にうなぎを食べなきゃならんのかと言うと、色々と説はあるようですが、一番有力なのは平賀源内によるマーケット戦略ですね。
平賀源内とは、江戸時代中期に江戸にいたいわゆる天才で、学問からお話作り、機械いじりなど何でもやったそうです。
神絵師でありポエマーであり機械オタクでもあるという、守備範囲の広い人だったようです。
お話をうなぎに戻しますと、江戸時代の鰻屋さんが、夏にうなぎが売れないことを嘆いていました。
うなぎは脂っこいですから、夏には食べたくないのでしょうね。
そこで平賀源内は、じゃあ丑の日だから「う」のつく物を食べようキャンペーンをやろうとよくわからない提案をし、これが見事に後世まで受け継がれる謎文化となったわけです。
こう文字にするとなんとも嘘くさい感じがしますが、そう言いつつもうなぎをスーパーで手にとっている我々は、未だに江戸時代のポエマーに踊らされているということになります。
お高いのでボリューム少なめの我が家のうな丼。
そしてちょこっと水産のお話も。
このウナギ(ニホンウナギ)という魚、昔から食べられているくせに実は謎多き存在でした。
そしてそのまま食べ続けた結果、なんと絶滅危惧種に。
日本で食べられているウナギはほぼ養殖されたものです。
しかしこれらは水槽で産まれてきたわけではなく、大自然で産まれたウナギの赤ちゃん(シラスウナギ)を大量にとってきて、それを大きく育てるといったものになっております。
どうやらウナギの赤ちゃんを取りすぎてしまったようですね。
しかし日本も頑張っています。
水槽の中でウナギを孵化させて、それを大人まで育て、そして産卵をしてもらう。
この養殖を完全養殖と言い、ずっと研究を続けてきました。
人間の手でウナギを繁殖させられたら、自然界のウナギを絶滅させる必要はありませんね。
実はすでにこの技術はできているのですが、一匹に対するコストがあまりにもデカすぎるということで、未だ商品化には至っておりません。
水産庁的にはそろそろ商品化したいようですが、果たしてどうなるのでしょうか。
長くなりましたが、今回はこの辺りで終わらせていただきます。
今年は土用の期間に丑の日がもう一度やってくる(8月2日)ので、今日うなぎを食べそびれてしまった人も落ち込まないでください。
頑張って自然界で生きているウナギの皆様におかれましても、来る平穏な日々を願いつつ、絶滅しないよう気をつけていただきたいです。
それではまた次回お会いしましょう。
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