30代ゲイ、メンタルクリニックに行く

落ちも何も無いただの日記

先週末からすこぶる心身の調子が悪い。
20キロくらいのダンベルを常に背負っているかのように体が重く、何をするにも力をふり絞らないと行動できない。
部屋の片付けや洗濯が手につかず、部屋は散らかる一方。
食事の支度も面倒くさく、かと言って外に食べに行く気力もなく、冷凍のうどんをレンチンして麺つゆをかけて食べるのが精一杯である。

仕事では、メールや文章に必ず誤字脱字があり、上司から注意されてばかり。
その他にも、メールにファイルを添付し忘れる、仕事相手の名前を間違える、大事な会議の録音を忘れるなど、この1ヶ月でやらかしたミスを上げだしたらキリがない。

普段は穏やかな上司もとうとう我慢の限界に達してしまったようで、強い口調で叱責されてしまった。

こうなってしまうと、今度は上司の目ばかりが気になり、仕事に集中できず、更にミスをおかすという負のループに突入してしまっている。
上司に言われた言葉が頭にこびり付き、一日中自動的に反芻される。
僕が悪いんだ、僕はダメなんだ、みんなを失望させてばかり、生きている価値が果たして自分にあるのか?いっその事この世界から消滅してしまいたい…
いや、何を考えているんだ。上司だって僕に成長してほしくて、あえて強い言葉を使ったんだ。期待していない人間に注意なんかしないはずだ。期待に応えなくては。でもその期待が重たい…
ネガティブな思考が頭の中を無限ループで、ますます思考力が落ちていく。

この状況に焦りを感じ、数ヶ月ぶりにメンタルクリニックを受診した。
受付で診察券と保険証を出そうとしたところ、カードケースの中が散らかっていて、中々2枚のカードが見つからない。
受付のお姉さんを待たせていると思うと焦りが強まる一方で自分が何を探しているのかもわからなくなってくる。
一旦受付から離れ、落ち着いて探してみると直ぐにカードを見つけることができた。
今のメンタリティでは、こんな躓きでさえ、自分の無能さの証左に思えてきて酷く落ち込んだ。

院内には、私を含めて5名の患者がいた。
皆、自分のパーソナルスペースを守るように、広くは無い待ち合い室に点々と腰掛けていた。
自分の名前が呼ばれるまでの間、たまたま居合わせた名前も知らない他の患者にある種の同胞意識が芽生えて、心強く思えた。

予約時間を10分ほど過ぎて名前が呼ばれた。
私は自分の近況と体調を手短にはなした。
主治医は、私の状況に同情も共感もなく、「じゃあ抗うつ剤飲んでみますか」と聞いてきたので、私も短くお願いしますとだけ伝え、診察は直ぐに終了した。

この主治医は、毎回こんな調子で、薬の処方をするだけのマシーンと化している。
他の病院を受診したことがないので、比較対象はないのだが、あまりに事務的なやり取りに、もう少し愛想良くすればいいのに、と思わずにはいられなかった。
帰りはクリニックの近くの薬局で新しい薬を処方してもらった。
薬が効いて元のように仕事がしたい気持ち半分、このまま症状が悪化し、いっその事長期休暇を取れればいいのにという気持ち半分で家路についた。

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