銭湯と僕⑩

『めぞん梅の湯』に参加した僕は、元々持っていた街作りへの興味に加えて、銭湯の裏側を知ってみたいと思うようになった。

僕は銭湯は究極のコミュニティスペースだと思っていて、銭湯は色々なことができると勝手に考えている。その銭湯が普段どんなことをやっているのかを知らないと色々なことを話したりできないなと思った。

銭湯が好きになって、色々な銭湯に行って入浴をする。
それをずっと繰り返してしていると、ある程度は銭湯の事が色々とわかってくるけどそれ以上に知れば知るほど銭湯は奥が深くて僕なんかはまだまだ知らないことが多すぎるって思うようになった。昨今は、銭湯やサウナも行ったことをブログにしている方が多かったり検索ができる環境になっているけれどもやっぱり自分で体験してこそだと思う。

そんな風に思うようになったからこそ、銭湯の内側も経験をしてみたくなってしまった。『めぞん梅の湯』で栗田さんと色々な話しをしている中で、僕は銭湯掃除の話を少した。

「銭湯の掃除をやってみたいんですよ」
「じゃあ、やってみます?」

最初は本当に軽いノリみたいな感じだった。
僕も内側を知りたいと思いつつも、この時はまだ軽いノリで話をしていた。
でも、普段やっている会社員の仕事でボロクソになってしまって、何か他の事をやって充実させないとこれはダメだと思った。
だから、Twitterでもポロリと呟いた。

『銭湯の掃除をやりたいな~』

そう言ったら、「やりましょう」と連絡を頂けて僕は銭湯の掃除をすることになった。

実際に掃除をやり始めて色々と気が付いたことがある。
まず、カランや鏡は利用者としては綺麗だと嬉しいなくらいでしか思っていなかったけれどもこの綺麗を維持するのはめちゃくちゃ大変であること。ただ擦ればいいだけじゃなくて使用する洗剤や、タオル、乾拭きをするタイミング等々・・・・もちろん各銭湯によって色々なやり方があるだろうけれどもやり方が違うだけであってゴール地点はどこも同じ。綺麗を維持すること。

特にお風呂関係のものは、一度汚れたりしてしまうと落とすことが尋常じゃないくらい大変。だから、綺麗にしたらそれを維持できるように丁寧に掃除をする必要がある。これは利用者だと「大変だろうな~」くらいでしかなかったけど、掃除をやり始めてから「本当にいつもありがとうございます」って感謝の気持ちが持てるようになった。

湯船の縁のところには、結構汚れが溜まりやすい。
髪の毛等はお湯の下に沈まないで表面に出てくるので、オーバーフローする形で外に出すけど、それにより縁のところに汚れが溜まりやすい。けど、それは少し擦れば落ちやすい。ただ、放置してしまうと固まって取れにくくなってしまう。

そんな事を知ってから、銭湯に行った時の視点が変わった。
でも、それを知ったとは言え僕はもっともっともっと銭湯の事を知りたい。今も全然何も知らなすぎる。

ここから、コロナの影響によって僕は銭湯に行かなくなってしまう。
これは色々なことを考えてしまったからだ。

次はコロナの時の銭湯と僕の考えと関係を書きたいと思う。

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