米中貿易摩擦がハリウッド映画に及ぼすのではないか・・・という考えについて

とうとう今年の3月に追加関税が追加されることになる。

現時点でこの米中貿易戦争に終止符を打つめどはたっていない。

さて、今現在中国はハリウッドの大口顧客といってよく中国市場を意識したような映画が最近増えて「もうコレ半分以上中国映画だろ」とウンザリすることが多くなってきた。

それだけ今現在中国市場というのは映画ビジネスにおいて無視できる存在ではなくなっている。

実はというと、中国の政府からすればハリウッド映画と日本アニメほど目の上のたんこぶになるコンテンツはない。中国からすれば本当をいえば中国市場は勿論世界中からなるべく中国製の映画をもっと買ってほしいとおもっているからだ。

・・・・・・しかし中国映画は思ったように売れなく現時点では所詮中国人以外は見向きしようともしないのである。

たとえば2018年に売れた中国映画の一つである「Operation Red Sea」だが、見ている国はほとんど中国だけであり、諸外国の成績でいえばかなりイマイチだというのが数字として残っている。

中国をハリウッド以上の映画工場にしたいという中国政府の想いはまずこの時点で大失敗しているのだ。


そして、なんだかんだで中国の一部のマーケティング会社はハリウッド映画の利権にあふれおいしい思いをしている人間も一定数いるのが現状だ。実は中国という国は日本人からみれば完全に政府が統率できているようにみえて実はできていないのだ。

つまりハリウッドと中国の関係は単純なハリウッドを食いつぶす中国人というような単純な捕食者・被捕食者ではなく、お互いに利用しあう共依存の関係のが近いのだ。

ここで本題に入るが、米国が中国の知的財産などに関税を仕掛ければ中国は対抗して関税をしかけるのが当たり前だ。

そのときに狙われるのはハリウッド映画だと俺は思っている。

まっさきに関税を仕掛けてハリウッド映画を入れこめないようにするだろう・・・。コレは中国政府としては本当に願ってもないことだ。(そして、ハリウッドほどキラーコンテンツがない中国はまた同じ失敗を繰り返す。)

と、なれば痛い思いをするのは多くの映画製作会社でありこいつは参ったといわんばかりに中国から撤退するだろう。そして数多くのハリウッド大作は大コケをして高い予算をかけて映画を作る傾向は少なくなっていくだろう。

だが、これらはほとんどトランプからすれば蛙の顔に小便をかけるがごとく「かなりどうでもいい」というのがかなり正直なところだ。

それどころか機会を見習って「アメリカ国内で撮影した映画を作ればいいじゃないか(棒読み)」みたいな感じのことをいって済ませることが多くなるだろう。

そして、中国国内にいる洋画に慣れてしまった観客はどんなに金をつかってでもいいからハリウッド映画を買いたがる・・・・ようになってしまうのではないか。

というのが俺の予測だ。

だが・・・・ふと考えてほしい。

ハリウッドというのはアメリカの文化であって、中国の文化ではない。


バカみたいな予算をかけて大作を作ったはいいが、逆にそれしか売れず中規模・小規模的な映画はできなくなっているハリウッドの現状は俺としてはかなり不満があり、はっきりいえばもしも上で書いたような経済戦争の的にされても仕方ないし自業自得だな・・・という感想しか思い浮かばない。

もっといえば、今のハリウッド映画は金ばかりかかってるが中身はまるでなく薄っぺらで空虚でどうしようもない紙っぺらみたいな映画しか出来てない現状を変えたほうがいいとおもっている。

(この典型例はぶっちゃけMARVEL映画がその代表例だ。)

今一度、ハリウッド映画の製作陣たちはもう一度「ハリウッド映画というのはあくまでアメリカの文化であって、他国の文化を推し進めるものではない」という現実を再認識してほしい限りである。



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