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不動産業界のDX人材育成とは

こんにちは。GA technologies(ジーエーテクノロジーズ)グループ PRチームです。

いま大きく変わりつつある不動産業界に関する情報をお届けするマガジン「オープンファクトブック」。不動産業界のニュースや課題、業界を知る上で欠かせないキーワードなどを解説します。

今回のテーマは、「不動産業界のDX人材育成」です。最近、ニュースでも企業における人材育成や教育のあり方について取り上げられる機会が増えています。不動産業界ではどのような変化が起きているのかご紹介します。

政府が進める「リスキリング」

「リスキリング(Reskilling)」という言葉を知っていますか?英語表記のとおり、ビジネスにおいて必要な、新たなスキルを獲得することを意味します。2020年の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で使われて以降、さまざまなニュースでよく取り上げられるようになりました。

リスキリングは企業などの働き手が市場のニーズに対応できるよう新たなスキルを身につけることを指す。デジタル化の急速な進展で既存の技能が通用しなくなっても、リスキリングを通じて得た技術で新たな職場へ移りやすくなる効果を期待する。

岸田首相、人への投資「第1の柱」 官民で学び直し支援 日経リスキリングサミット

これまで、社会人の学びといえば「リカレント教育」という言葉がよく聞かれましたが、リスキリングは現在の業務を続けながら並行して学ぶ点が、リカレント教育とは異なります。

リスキリングがここまで注目を浴びるようになった理由には、日本の「少子高齢化」という問題、そして「DX推進」という大きな流れがあります。

2022年4月に総務省が発表した2021年人口推計によると、日本の死者数は144万人で、出生数83万1000人を大きく上回ります。2021年10月1日時点の日本の総人口も、前年に比べて64万4000人も減少しています。これは一時的な変化ではありません。2011年以降、日本の人口は11年連続で減少しているのです。今後も人口の減少が続くことを考えると、これまで以上に労働者一人あたりの生産性向上が求められることがわかります。

さらに、2020年に始まった新型コロナの影響もあり、私たちの生活は急速にネット化しました。これまではオフラインが当たり前だった医療においてもオンライン診療が浸透し、NFTやメタバースといった最新技術を活用したビジネスも注目を集めています。技術の進歩に合わせて目まぐるしく変わるビジネスについていけなければ、国全体の成長は見込めません。働く個々人がデジタルに強い人材になるために努力することはもちろん、企業がそうした人材を育てること、つまり「DX人材の育成」が今後ますます重要になるでしょう。

しかし、経済産業省の資料によると、日本は諸外国と比べて個人での社外学習も企業の人材投資も低いことがわかっています。

経済産業省の取組(令和4年2月 経済産業省経済産業政策局)

こうした現状を打破すべく、岸田首相は2022年10月の所信表明演説で「人への投資に5年で1兆円を投じる」と明言(※1)しました。すべての業界において、デジタル化の波に対応できる人材になることが求められる時代と言えるでしょう。

不動産業界におけるDX人材育成

少子高齢化は日本全体の問題ですが、なかでも不動産業界はとくに高齢化が顕著です。国交省のデータによると、不動産業界で働く約134万人のうち、60歳以上は約5割(2015年時点)にも上ります。

いまだに電話やFAXを多用することに加え、契約時や説明時に紙の書類を多く使うことも多い不動産業界。使用ツールがアナログだと業務改善はもちろん、長年指摘されている情報の不透明さを解消することも難しくなります。こうした現状を懸念に感じる企業も多く、2022年に実施されたアンケートでは「不動産業界もDXを推進すべき」という声が98%以上(※2)に上っています。2022年5月の宅建業法改正により、不動産も電子契約が可能になったことで、DXツールを使いこなせる人材は今後一層不動産業界で求められるようになるでしょう。

そして、すでに業界を牽引する企業は、大規模なDX人材育成施策をスタートさせています。2022年1月には、三井不動産が全社員に向けた新たなDX教育(※3)に乗り出し、8月には大和ハウス工業がオンライン講座を開始(※4)。9月には三菱地所が役員を含め1万人を対象にしたデータ分析教育(※5)を始めました。

この流れを受けて、開発・分譲を手掛ける大手企業はもちろん、賃貸や売買仲介、そして管理や不動産投資など、業界内の各企業でも対応を求められることは間違いありません。

また、不動産業界でもエンジニアやデータサイエンティストなど、これまでIT業界をメインに活躍してきた職種の採用が活発化しています。業界で働く一人ひとりがITスキルを身につけつつ、他業界から新しい職種が参入することで、どんどん新しいビジネスが生まれるかもしれません。

この連載では、今後も不動産業界にまつわるさまざまなトピックをご紹介していきますのでお楽しみに!

出典・参考

※1 岸田首相、人への投資「第1の柱」  官民で学び直し支援 日経リスキリングサミット(日本経済新聞/2022年10月12日)
※2 不動産業DX「推進すべき」98% 関係者調査 業務効率化で集客狙う(ITmedia/2022年08月05日)
※3 三井不動産、全社員1800人DX教育 MaaSなど多角化対応(日本経済新聞/2022年2月19日)
※4 JAL、全社員3万人にデジタル教育 事業構造転換に弾み(日本経済新聞/2022年10月3日)
※5 三菱地所、全社員にデータ分析教育 役員含め1万人対象(日本経済新聞/2022年9月26日)

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設立:2013年3月
資本金:72億2,576万7,228円(2022年7月末日時点)
事業内容:
・ネット不動産マーケットプレイス「RENOSY」の開発・運営
・SaaS型のBtoB PropTechプロダクトの開発
グループ会社:イタンジ株式会社、株式会社RENOSY PLUS、株式会社神居秒算など他11社

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