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GATEという詩誌名の由来について。

世の中に何百とある詩誌の中で、GATEの個性とは何か。名前の由来を紐解くと、その姿が見えてまいります。

GATE=「詩の世界への入り口」。詩歴の浅い詩人たちと一緒に作る詩誌ということを踏まえ、この門を経て、詩という広大な領域に入る、という意味が込められています。

詩誌GATEは2006年に、編集人である塚本敏雄が、第3詩集「英語の授業」の書評を福田恒昭に依頼したことから始まります。その書評のすばらしい出来映えに感心した塚本が、長年の友人である柴原利継とともに、福田を加えた3名で同人誌を企画し始めました。

2007年6月14日(木)、塚本、柴原、福田3名で、「アストロ・ラウンジ」に集まり、同人誌の概要を相談。GATEの骨格となる、①毎回読書会を開くこと、②草稿段階でプレ合評会なるものを持つこと、②毎回ゲストを迎えること、③毎号持ち回りでエッセイを載せること、を決めました。毎回テーマを設けて競作する特集については、第2号からの試みとなります。

7月25日(水)、詩誌GATEの活動の最初の一歩となる、第1回読書会が開かれました。現代詩文庫版「小池昌代詩集」を読みあい、議論するというもの。そして8月21日(火)には、第1号プレ合評会を開催。創刊に向けて、着々と準備が進められました。

そして10月21日(土)、記念すべき第1号の発刊。この頃は印刷所に頼むことはなく、塚本の勤務する高校で簡易印刷をし、同人メンバーで製本作業・発送まで行っていました。

上記が、とても簡単な創刊までのクロニクルです。ここから、詩の世界へのGATEが開かれ、同人メンバーは海原へと乗り出しました。この門をくぐり、新しい風が吹き、新しい詩の声が聞こえてきてほしい。そのような願いが、詩誌名には込められています。


【追記】塚本敏雄の第3詩集「英語の授業」は、2007年H氏賞の候補となりました。3月3日(土)、塚本、柴原、平島彰(塚本、柴原の友人)の3名で、土浦の居酒屋で、目の前に携帯電話を置いて受賞の連絡を待つという「芥川賞ごっこ」をしましたが、電話は鳴らず、落選。

後日、選評により次点であったことを知りました。受賞作は野木京子さんの「ヒルム、割れた野原」でした。

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