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ドン・キホーテの逆襲

1950年に放送法が施行され、日本放送協会(NHK)への受信料制度が始まりました。当時、民放は一社もありませんでしたから、庶民は「テレビを観たけりゃ金を払わなければならないんだなぁ」って思っちゃいますよね。思えば、一億総情報弱者のどかな時代でした(笑)。
そもそも、「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」という決まりがあるわけですし。

でも、放送法は何を使用目的として受信料を徴収するかについては、規定していないのですよ、これが。


今日の話題は、日本最大級の総合ディスカウントストア、驚安の殿堂ドン・キホーテ(以下、ドンキ)。

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『ドン・キホーテ』は、スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説。 騎士道物語の読み過ぎで現実と物語の区別がつかなくなった郷士(アロンソ・キハーノ)が、自らを遍歴の騎士と任じ、「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」と名乗って冒険の旅に出かける物語である。                   

Wikipedia


ドンキと言えば、アルバイトを採用する際に、高校の偏差値で区別していたとして、マスコミに叩かれたことを思い出します。ただ、マスコミが偏差値の高い大学から人材集めしているのは良くて、ドンキはダメなのかなぁって思わないわけでもありませんがね(笑)。

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薬事法では、医薬品を売る店には薬剤師が常駐しなければならないとなっています。そして、薬局であっても薬剤師が不在なら医薬品を売れません。

でも、それだと、緊急時に客は医薬品を手に入れられない。

そこで、ドンキ薬事法を「密漁」しちゃいました。なんと、夜間に、客がテレビ電話で薬剤師と話をできるようにしたじゃないですか。一方で、薬剤師が不在の場合は客に薬を無料で提供したというから驚き。なぜなら、法律が「薬剤師がいる時しか薬を売ってはならない」というのですから、「薬剤師が不在の場合には売るのではなく、差し上げます」って具合にね(笑)。

厚労省は「違法なので、直ちにやめるように」と警告しました。当然ですよね。

ところが、すでに庶民の間で、医薬品販売の緩和を求める声が広まっていたため、厚労省は条件付きでテレビ電話方式を容認することに。

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そして、またまた、やってくれました、ドンキが。今回、「協会の放送を『受信することのできない』受信設備 」=「 NHK受信料を払わなくていいテレビ」を発売し、これが売り切れ状態とのこと。


まさに、薬事法の「密漁」の再来を彷彿させる放送法の「密漁」です。

NHKの偏向報道に辟易としている「情報弱者ではない庶民」は、ドンキの受像機が放送法に風穴を開けるきっかけになることを期待しているはず。

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安売り大手のドンキは、現実と物語の区別がつかなくなったドンキー※」なんかじゃありません。むしろ、NHKでもなく、総務省でもなく、政治家でもなく、「法の密漁」によって、我々の生活に利便性を与えてくれるドンキこそが、生活者に寄り添う庶民の味方なのかも。ならば、NHKではなく、ドンキにお金を投じるのが正しいお金の使い方というものではないでしょうか(笑)。

注:これはドンキステマ記事ではありません。

https://note.com/gashin_syoutan/n/n8cd1ce05c68c

※ ドンキー(donkey):ロバの英語で、うすのろ、マヌケの意味もあります。


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