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テーゼとアンチテーゼ

ママが『かちかち山』を読み終わったところで、おもむろに○○ちゃんが口を開きます。「ウサギさん、何回もウソついたね」。

確かに、ウサギは4度、ウソをついています。ママは『かちかち山』に「ウソも方便」というテーゼが隠されていることに、気づかされました(笑)。

さらに、○○ちゃんはため息をつきます。「どうしてタヌキはおばあさんを殺したのかな? おじいさんの悲しむ顔を見たかったのかなぁ?」って。

縄をほどかれた時点でタヌキが逃げていれば、おばあさんの命を奪われることもなかったはず。でも、現代の童話は「お子様向け」の童話に対するアンチテーゼとして、原典通り残酷な場面を残すようになりました。

姫を苦しめ続けた継母が真っ赤に焼けた鉄の靴を履かせられ、死ぬまで踊り続ける結末ではなく、ディズニーの『白雪姫』を観て大きくなったママには○○ちゃんの反応が新鮮でした。

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