アジャイル開発をチームに取り入れるコツ

はじめに


「アジャイル開発を取り入れるべきだ!」と意気込んでチームで実践してみても上手く行かない…。
そんな経験があるPMの方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではアジャイル開発をチームに上手く取り入れるコツを書きたいと思います。

取り入れるコツ


結論から書きます。
取り入れるコツは「アジャイル開発のエッセンスを徐々に取り入れること」これに尽きます。

なぜ徐々に取り入れるのが良いのか?


前提として、アジャイル開発を導入するのはハードルが高いです。

そもそも、今までやってきたやり方を変えること自体に抵抗がある人が一定います。
その中でやる意義や思想の理解など覚えることが多く見えるアジャイル開発は、よほどチームを変えるべきだと強く意思をもったり、興味関心が高いメンバーが揃ってない限り途中で「これなんの意味があるの?」となって頓挫してしまいます。

最初から書籍やネットに書いてあるような形式的なアジャイル開発をこなせるチームは稀なのです。

また、新しい開発手法を取り入れるとなるとステークホルダーを説得するのも大変でしょう。
今までの手法を変えて本当に大丈夫か?上手くいくのか?
それらを経験のないメンバーが多い中で説得するのは骨が折れると思います。

メンバーを納得させつつ、メンバー自身も意義を感じ、
さらにステークホルダーも納得させる結果を出さないといけない。これは十分ハードルが高いと言えます。

そこで、いきなりやり方を一新するのではなく、少しずつエッセンスを取り入れ小さく小さく試し「改善している」ことを実感させてあげることでハードルを少しずつ取り除いていくことが出来ます。

なぜこれをやるのか?を口で説明しても、実感しなければ本当の意味で納得はせず、自発的な行動には繋がりません。
アジャイル開発の良さを小さく体験させ、意味のあることだとわかってもらうことが初めの一歩です。

アジャイル開発の意味も、細かい小難しいイベントの名前も、別に知らなくていいのです。
プロダクト、自分たち自身、ステークホルダーが「改善している」と実感できることが何よりも大事なのです。
気付いたら自分たちは「アジャイル開発になっていた」 こうなることが理想です。

まず何から取り入れると良いか


オススメは「振り返り」です。
自分たち自身が改善を発信し、その改善がどうだったかを振り返ることで効果を実感出来る機会は初めの一歩としてとても良いです。

スケジュールの遅延や、プロダクトの課題などに真摯にチームで向き合う場を強制的に作ることで、メンバーも普段思っていることを話しやすくなるでしょう。

そこから、徐々に課題に対して打ち手を考えていき、そこで出たことをチームでルール化していくことをおすすめします。
その際に典型的なプロジェクトの課題であれば、アジャイル開発でよくあるイベントを提案することで
課題の早期発見や課題解決のスピードをあげる手助けになるはずです。

自分たちが課題をしっかり認識し、そこで何をすればいいか考えた結果生まれたことであれば
メンバー自身も前向きに取り組めるはずで、チームが改善されればプロダクトも自ずと改善されるはずです。

さいごに


アジャイル開発のゴールは「顧客に価値を提供し続け、信頼を得ること」です。
スクラムのイベントを教科書通りに全てこなしていることがアジャイル開発ではありません。

アジャイル開発を導入したいのは、このゴールに向かって上手く走れていないことが発信のはずです。
ゴールに向かって何をすることが最適なのか?
それをチームで考え、自分たちが最もゴールに向かって最短で走れる方法を見つけることが何よりも重要です。
型にとらわれず、少しずつチームを変えていけるように徐々に変えていくことを実践すると上手くいくかもしれません。