記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

「コードギアス 奪還のロゼ」第1幕の考察(※5/16 午前8時時点)

※本稿は「コードギアス 奪還のロゼ」のネタバレ記事です。必ず本編の鑑賞後にご覧ください。


なお本日(2024/05/16)18時からコードギアス公式YouTubeチャンネルよりオープニング映像がアップロードされます。今後はオープニングのカットから、より詳細な検証が可能になることでしょう。

今回は考察と銘打ってはいますが、あくまで映画鑑賞時の記憶を頼りに文章を綴っているため解説・考察というより私個人の願望が強めに出ているので、あらかじめご了承いただけますと幸いです。







仮面の人物「ノーランド」の正体



さて、早速ですが本題へ。


間違いなく物語のキーパーソンであり、尋常ではない存在感を放っている仮面の人物「ノーランド・フォン・リューネベルク」の正体について仮説をいくつか立ててみました。


①ノーランドはアッシュの姉or妹(女性説)



オープニングのイントロ部分で幼いアッシュらしき人物もう1人の子供の手を引いて歩いている姿が映り、画面は現在のアッシュとノーランドに切り替わります。


あのカットから、2人には幼少期から深い関わりがあることが察せられますね。

もし彼らが本物の兄弟だとすれば、アッシュによく似ていて身長が高い方の子供がノーランド(兄)で小さい方はアッシュ(弟)だと言えるかもしれません。

顔周りの髪の癖も似ているので、仮面の下の素顔はアッシュにそっくりな”大男”
だと予想したいところ____


ですが一旦ここで立ち止まって冷静に考えてみましょう。




今作では、すでに主人公・ロゼは皇サクヤだったという大胆な仕掛けがありましたよね?

つまり性別、体型、声、それら全ての前提は疑ってかかる必要があると私は判断しました。



シャルル
を思わせる巨漢、かつ低音の代表声優として名前の挙がる安元さんを起用している点が、どうにもアッシュの兄か父親であるかのように誘導されているように思えてならないのです。


アーノルドがアッシュと対峙した際に「弟…?」と首を傾げるシーンがありましたが、あれは如何にも「お前には兄(ノーランド)しかいなかったはずだ」というニュアンスが含まれそうですが、そこから一捻りして「ノーランドは”姉”」だとしたら正体としては二重の衝撃がありますね。



外見がいくらでも誤魔化せるならアッシュの妹というケースすらあり得ますが、七煌星団新城陽子に怯えていたシーンが歳上女性に対する恐怖心(姉のノーランド由来)を表しているとしたら面白そうなので個人的にはを推します。



②ノーランドは劇場3部作の世界線における「マオ」



続いて、ノーランドの正体はテレビシリーズ「コードギアス 反逆のルルーシュ」に登場したマオに”相当する”キャラクターであるという仮説。



正しく言い換えると劇場3部作「興道」「叛道」「皇道」に登場しなかったマオ全く別のキャラクターとして生まれ変わるというアイディアです。

突拍子もない話に聞こえるでしょうけれど、きちんと理由はあります。




大橋監督は舞台挨拶にて「ノーランドがマスクを付けていることには意味がある」と仰っていました。


もし彼がただの「ノーランド・フォン・リューネベルク」というブリタニア人なら視聴者に対してはもちろん、周囲のキャラクターに対して正体を隠す意図で仮面を被る必然性が見当たらないのです。


ノーランドは元々リューネベルク領という小国の元首を務めており、反乱を起こす前からある程度広く知られていることになります。彼に付き従う者が多い点からも相当な権力を持った人物であることは疑いようもありませんよね。

まさか「元から仮面を付けて生活する趣味がある」「顔面の外傷を隠している」などといった興醒めする理由で仮面を装着しているとも思えません。

ならば我々視聴者に正体を隠すためだけに仮面を付けているわけではなく、作中にも何らかの理由が存在するはずです。



となると、


①「本物のノーランド・フォン・リューネベルクはすでにこの世におらず、何者かが彼の権力を掌握するために変装している姿が現在のノーランド(周囲を欺くには仮面が必要だった)」


②「仮面そのものに意味がある」


この2択のどちらか、あるいは両方か。

今回は、ノーランドは別人ではなく「ノーランド・フォン・リューネベルクその人である」と仮定した上での方向で考えてみます。



仮面によく注目してみると、どうやら耳まで覆っていることが確認できますね。

ここに意味を見出すなら「他者からギアスをかけられる状況を想定して目と耳を覆っている」とも取れますし、今回の皇サクヤの絶対遵守も聴覚に作用するギアスなので非常に有効です。



ですが、もうひとつ別の可能性として、ノーランドがマオの「他人の心の声が聴こえるギアス」を所持していた場合、暴走した自身のギアスを制御する装置としてあの仮面が必要なのではないかと。



反逆シリーズのマオ
はヘッドホンでC.C.の声を聴くことで、暴走したギアスによって聴こえてくる周囲の声を遮断していましたよね?

実は、ノーランドの仮面はサクヤの首輪のように自身のギアスの効果範囲を正確に絞り、聴覚情報を調整するためのアイテムなのではないでしょうか。


ノーランドが他人の心の声が読めるギアスの持ち主ゆえに皇サイドの内通者であるナタリアの本心春柳宮サクラが本物の皇サクヤではないことに(おそらく)気付いているとしたら辻褄が合います。

少なくとも”あの方法”でカリス皇帝を葬ったあたり、彼がギアスユーザーだとしても他人に自死を強制できるタイプのギアスではないことは想像に難くありません。


テレビシリーズ「反逆のルルーシュ」に登場するマオそのものではなく、それをベースにした孤児C.C.の契約者というルーツを持たない三道の世界線を生きてきた全く別物のマオだからこそ成立している仕掛けだとしたら、わざわざ劇場版を軸に反逆を再構成した甲斐もありそうです。


「それってもはやマオでも何でもないよね?」
と言われればそれまでなんですが、例えば上述の通りノーランドの正体がアッシュの姉or妹本名が「マオ」であったり、マオと同じ能力を持っていることから過去シリーズのファンには原型になっているキャラクターが何者か伝わるようになっていても面白そうだなと。


もちろん単純にマオと同じ能力を持つ者だとしても描けなくはないですが、過去の外伝「コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー」ではマオの性別が女性になっていたり、ロロがブリタニア皇族の仲間入りを果たしていたりするため、マオを元ネタにノーランドという別のキャラクターを新生させるアイディア自体は現状あり得なくはないラインだと判断しました。

余談ですが、ノーランドはネオ・ブリタニア帝国の皇帝直属騎士「アインベルク」を束ねており、自らチェスの駒に喩えて「白のキング」を名乗っています。

かつてマオがルルーシュにチェスを挑んだ時の駒は2回ともだったんですよね……


③ノーランドは枢木家の生き残り(日本人説)



本作のキービジュアルが公開された段階では物語の時代設定が明かされていなかったため仮面の男は数十年後の枢木スザクではないか?と、その特徴的な癖毛や髪色から予想していたのですが復活のたった5年後と明かされた以上スザクとは別人だったということになります。


しかし、スザクはブリタニア軍に所属して以来、枢木家とは絶縁状態ですが、その後も分家の枢木が密かに生き延びていたとしたら_______



これまでの反逆シリーズはブリタニアのお話でしたが、今回はが主役のストーリーです。

そうなると皇家と関わりのある枢木家というカードを、ここで切ってくる可能性は充分に考えられます。


大橋監督の「(ノーランドの正体に)ビックリすると思います」との発言もあるので、その正体が緑の瞳を持った枢木スザクそっくりの男だとすればシリーズを追ってきた全てのファンに絵面で衝撃を与えることが出来ますし、強さに説得力を持たせることにも成功しそうです。



そしてノーランドとアッシュが皇サクヤと春柳宮サクラの関係を模しているのであれば、アッシュカークウェイン兄弟のように枢木家に仕える立場でノーランド(枢木)とは幼い頃から親しかったと考えれば繋がりは見えてきますね。


ネオ・ブリタニア帝国の実権を握る人物が日本人で、さらに枢木家の人間なら「裏切りの騎士」のインパクトも残せそうですし、上述で挙げたノーランドに扮する何者かである線も回収できます。

ナチュラルなのにザフトに所属してる、どこかのクルーゼみたいなポジション?


ノーランドのギアス能力候補




先ほど言及した通り、おそらく他人に自死を強制できるギアスは持っていないので「心の声が聴こえるギアス(マオ)」「記憶改竄(シャルル)」「無限新生(シャムナ)」「心を渡るギアス(マリアンヌ)」あたりが再利用されると読んでいます。


「コードギアス 復活のルルーシュ」のラストでシャムナはCの世界に留まる人々の意識をギアスの欠片に変えて過去・現在・未来へと飛ばしました。

その中には自身のギアスに加え、シャルルとマリアンヌのギアスまでもが含まれている可能性は充分にあります。

特にシャルルの「記憶改竄」は黒幕が引き継ぐには相応しい能力ですし、サクヤがルルーシュと同じく絶対遵守を備えている点からも因縁が見えてきますね。


現時点でマオの「心の声が聴こえるギアス」の次に「記憶改竄」を推します。


カリス・アル・ブリタニアは生存/復活する?




第1幕であっけなく退場したかのように思われたネオ・ブリタニア帝国の第100代皇帝カリス・アル・ブリタニア


ノーランドの目的が本物のサクヤにあり、サクラが影武者だと知った上で餌にしている。カリスはそのための繋ぎでしかない……という印象を受けますが、コードギアスの設定を視野に入れるなら「カリスはノーランドに無理やりコードを継がされた」とも受け取れます。



というのも、コードユーザーは不老不死と言っても、肉体に刻まれたコードの能力を覚醒させるには「一度死ぬ」必要があるのです。

C.C.、シャルル、ルルーシュの描写からもそれは明らかでしたよね。


今回の第1幕でバタバタとネオ・ブリタニア帝国サイドの人間が消えていったのは「視聴者を死に慣れさせて、カリスの生存をカモフラージュするためだった」と私は予想します。


そして、それを裏付けるかのようにパンフレットにはキャラクター紹介もなければ退場者の中で唯一キャストインタビューが存在しないんですよ……。

一応公式HPには最低限のキャラクター紹介が記載されているものの、この扱いだと第2幕以降に何らかの形で再登場しそうな予感がしますね。



しかし、仮にそうだったとしてノーランドは何故カリスにコードを継承させたのか、何のためにサクヤを求めるのか、目的に関しては今のところ想像も付きませんし残念ながら根拠はありません。



もしかすると”血”が重要で皇サクヤ(日本人とブリタニア皇族)、カリス(ブリタニア皇族)、そしてノーランド(枢木の子孫)で「Cの世界」の最深部にアクセスが可能になるのかもしれないなどと、ありきたりな妄想をしておきます。


小説版には枢木家が王の力に関わる一族という裏設定もありますし、直近の「復活のルルーシュ」ではナナリーがシャルルと同じ波長を放っているという、若干R因子に類するものを匂わせる設定も出てきました。

よって、枢木と繋がりのある皇の血にまつわる新設定が生まれても不思議ではありません。



もしくは、かつてV.V.の提唱した概念「ノスフェラトーシス(これまた小説版の用語)」にようやく切り込んでくるのやもしれませんね。

人の歴史と共にあったコード。人という生物種の誕生の起源は、コードの使用が可能な生物を世界が望んだところにあったのだと。

コードの不死性はあくまで副次的な効用であり、その能力には人類を次の段階へと進める明確な使い道があるという話。


かなり壮大ですが、ノーランドには”使い道”があるとすればカリスにコードを継がせた線は否定できません。

シャルルはラグナレクの接続にコードを2つ必要としており、目的は全人類の意識の接続でしたが、ノーランドは肉体も含めた進化を目指していたら……


皇サクヤ(=S.S.)L.L.から絶対遵守のギアス、加えて「復活のルルーシュ」で自然消滅しなかったシャムナのコードを受け取ってしまい、未覚醒のままその身に宿していてノーランドに狙われているとしたら____



などと妄想が止まらなくなるので今回はこの辺で。

第2幕も楽しみですね!!!!!!!!(終わり)

この記事が参加している募集

アニメ感想文

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?