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「いや、俺彼女いるから」 はぁ~? 「俺彼女なんかいないよ」みたいな顔、いつもしてたじゃ…
大阪駅から3時間。ビル群はすぐになくなり、トンネルを抜ければ山、渓谷、畑、色あせた自販機…
僕達を見下ろす太陽がかいた汗までも奪うような暑さで睨みつけてくる。夏休みのグラウンドに青…
私は小さなベッドの中で毛布から足が飛び出してしまわないように慎重に寝返りを打った。木目の…
たくさんの紙袋を持って少し疲れた表情を浮かべた人たちが吹き抜けから射し込む光で橙色に染め…
その男は学生の頃、全てのテストが満点だった。 部活でやっていた剣道では負けたことは無かっ…
マフラーに顔をうずめていた帰り道。風に揺れるブランコの音に紛れて小さな猫の鳴き声が聞こえた。 「どうした、おまえ。捨てられたのか?」 道端に置かれたダンボールを覗き込んだ。しゃがみこんで手を入れると小さな猫が指に絡まってきた。 「今どきダンボールってなぁ、酷いよな?どうするんだ、おまえは」 僕は小さなこいつを抱えあげながら話しかけた。当のこいつはごそごそと腕を登ってコートの懐に入ってきた。 「そうか、寒いか……うち来るか?」 言ってる事がわかったのか、コートの中か
休日。近づいた大学の試験勉強のために缶詰していたが、蓄えていたお菓子が無くなった。 コー…