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What is ”GAP YEAR”??③〜就活と休学~

~後半の前に~

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川口:だいぶたくさん話したので、後半に入る前に少し休憩がてら、ワークをします!! 前半は休学の話も踏まえて、就活にも活きるようなワークです!!

今回のワークは「自分のしたいこと、譲れないものを考える」です。

授業の冒頭のワークともつなげて、考えてあげると進みやすかもしれません。このワークを通じて、少しでも自分に向き合うきっかけになればいいなと思います。

高倉:このワークに関して、少し思い浮かびにくかったら、就職することをイメージして、会社選びの基準を考えてみよう!
例えば、給料とか、働く場所とか!

川口:就活だけじゃなくても全然OK! 
海外に行きたいな~とか、人生の中でしてみたいことでもいい。

4.就活と休学

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高倉:この中で改めて、就活をしようと思っている方はいますか?
それとも、就活はするけど、ただただ始めていない?
他はフリーダムかな??(笑)

学生:1/3の挙手🙋‍♀️🙋‍♂️
教職っていうのもあります!!

川口:あー、なるほどね。たしかに!! 
休学の話も聞いて、就活の話も聞いて、それぞれ自分の選択に参考になりそうなことを吸収して帰ってもらえればいいかなと思います。
では始めて行きますか!

・就活におけるメリット

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川口:では「就活と休学」ということで、休学を選択した人たちが経験した就活について話していきます。

休学したことで就活にどのような影響があったのかを、メリット、デメリットに整理して、就活について一緒に考えたいと思います。
まず、休学したことによる、就活のメリットについてなのですが、1年あるいは2年の休学期間で何かに取り組むことで、「他の誰にもない武器を手にすることができる」っていうことはすごく大きかったです。
「休学中、何をしていましたか?」って聞かれたときに何か答えらえれるものがあれば、面接において、話のネタにすることができますね!
でもこれに関しては、2人の間でも議論になって(笑)

「学チカ」ってあるじゃないですか。学生のころに力を入れたことは何ですか。っていうあるあるの質問(笑)
でも、今の大学生って、コロナで1~2年ほど空白の時間ができてしまっているわけで。それで、海外に行けなかったり、バイトがなくなったりと、圧倒的にエピソード不足な学生が多いと思うんです。

そこで議論していたのが、「学チカのために休学をするのはありか、無しか」ってことでした。学チカってあくまでも人に見せるためのものだから、そのために休学期間を過ごしてしまうのはもったいないんじゃないのか?とか思ったり。

結論としては、「自分の意思に基づいた選択であればなんでもOK!」

学チカのために休学して、何かに取り組む人もいれば、何かに取り組むために休学をする。その結果、学チカにできる人もいる。
人それぞれ、求めているモノ・大事にしているモノって違うから、自分の意思に基づいた選択ができれば、どんな風になっても大丈夫だと僕たちは思っています。

他のメリットで言えば、同期の子たちから遅れることで、同期から入社後のリアルを知ることができたり、就活の全体感を知れたりできることは、遅れることのメリットになります。

また最近では、コロナで学生が活動できていないことを企業も知っているので、逆に休学した人を優先的に採用する企業も出てきているのだとか。
このご時世で、休学してまで、何かに取り組んでいる学生は企業からしても欲しい存在なのかもしれません。

あとは休学中、大人と関わる機会を持つ学生が多く、大人と会話をすることが多くなっていくと面接でもあまりビビらなくなります。(笑)
ただし、これは個人差アリです。(笑)

高倉:総じて、自分で決断すること、自分に素直になって納得がいく選択をすることが本当に大切で。

最初にあった、休学期間に何かに取り組む。これに関して、僕は学チカのために休学することは反対派です。
そこを目的にするのではなくて、自分の意思で休学という選択を取り、自分の意思で何かに取り組んだということに自信を持ってほしいと思っていて。

川口:まあ、ここは本当に議論したよね。(笑)
僕としては、結果、休学が良いものになればそれでいいっていう考えなので(笑)

学チカが欲しい人だって中にはいるだろうからね。
その目的で休学する人がいても、全然僕はいいと思います。(笑)

メリット
・一年巻何かに取り組むことで、他の誰にもない武器ができる
(マインド、スキル、経験 etc…)
・同期の就活や入社後のリアルを知れる
・面接にビビらない(個人差あり)

・就活におけるデメリット

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高倉:では逆にデメリットの部分なんですけど、「良くも悪くもマイノリティ」である点が挙げられるかなと思います。

マイノリティであるということは、マジョリティ、大多数の人たちからは
説明責任を負わされるというか。就活においては、そもそも相手方の世代が休学をしている人が少なく、休学に対して理解されにくい現状は少なからずあります。

ただ、相手は大人。面接の中できちんと話を聞いてくれるので、伝え方を工夫する必要があると僕たちは思います。

川口:これに関して、実際の僕の経験談を話させてもらうと、実際の面接の中で、「休学を経て、学んだことは何ですか?」っていう質問があって。
僕はそれに対して、「色んな選択肢がある中で、自分の意思に基づいて選択をすることがすごく大切」と答えました。すると相手はポカーンとしていて(笑)

「なんか数字であったり、目に見えるような結果はないのか?」と言われて、すごく違和感が湧いたと同時に、魅せ方を変えないといけないと感じました。やっぱり社会人なので、結果で判断する世界ではあることも現実なので(笑)

高倉:あとは、やはり同期よりも遅れるというところで、就活仲間が見つかりにくいっていうのもデメリットとしてあります。就活には情報戦みたいなところもあるので、色んなサービスや仕組みがを有効的に使って、乗り越えていきたいところですね!

川口:総じて、見え方、見せ方に工夫をしなければいけないってことです。
でも、あくまでも見せ方を変えるだけ。見せ方を変えることに囚われて、自分の大切にしている価値観、考えまでも変える必要は全くない!

まあ、これは就活だけに当てはまることではないと思うので、自分の信念を大切にしてほしいなと思います。

デメリット
・良くも悪くもマイノリティ
→相手はそもそも休学をしたことがない人たちが大半。
→伝え方には工夫が必要。
・就活仲間が見つかりにくい
→エンカレッジなどの就活団体を積極的に使う。

総じて、自分の中の信念はしっかり持ったまま、言葉やストーリーの外見を気にする必要がある。

〇川口の就活

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川口:メリットとデメリットを説明したところで今度は自分達の実際のエピソードを紹介していこうと思います!

そもそも川口は「まだ就職したくない!」っていう理由で休学したこともあったので、休学を終えた時に再び同じ壁にぶつかるわけです(笑)

さあこれからどうしよう!!と(笑)

・今、働かせてもらっている会社でそのまま就職?
・それとも、もう一年休学して海外渡航の時期を伺う?
・卒業して、そのまま海外飛び立つ?
・どうせ働くのであれば、きちんと就活をしてみる?

当時の僕にはこれだけの選択肢があって、その分、めちゃくちゃ迷いに迷いました。(笑)

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そんな川口は結局どうしたのかというと、出た結論としては

今の情勢で海外に行ったとしても、その国の本来の姿を知れない。
自分は留学とかではなくて、転々と旅をして、もっと色んな国を知りたい。
世界中の友達の国に遊びに行きたい。無理して、海外に行くことは今は違う。
そして、「新卒」「関西大学」というカードを持っているなら、最大限利用して、大企業にチャレンジしてみよう!
今は社会人として学ぶことの方が多いのかもしれない。
もしダメでも、今の会社があるからなんとかなる!

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そして、就活を始めようってなって、最初にしたことは今日冒頭のワークでやったような

「自分の好きなこと」「自分の武器」は何だろう

っていう振り返りでした。僕の場合は、

好きなこと、譲れないもの
・人と関わることが好き
・興味のないことは全くやる気が湧かない
・お節介

自分の持っている武器
・一人暮らしの経験
・アルバイトの経験
・休学中の経験

特に「休学」は他の人にはない、自分の大きな武器だったので前面にアピールしていました!

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そして、これらを使って、勝負できる業界はどこだろうと探した結果、
当てはまったのが「人材」「不動産流通」でした!

・人生の大きな岐路に携わる
・人と人とをつなぐ
・商品ではなく、自分自身の力が試される

こういった点から、この2つの業界を中心に就活を進めて、結局不動産流通の会社に行くことになりました。


〇高倉の就活

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高倉:僕は、就活したくないモードから、いきなり2月に就活を始めた川口に対して、デンマークに滞在していた際のインターンなどがきっかけで
「仕事って面白いんじゃない?」っていう風に思っていたので、普通に就活を進めていました。

デンマークから帰ってきて、少し休憩をはさんで、11月くらいから就活を始めていきました。最初に取り組んだのは「冬のインターンに参加する」ことでした。

・どんな業界があって、どんな仕事があるのだろう。
・自分は何の業種が向いているのだろう。

この2つを知るために、インターンに参加していました。その中で自分は「多くの業界を受けて、並行して進められるほど器用ではない」っていうことに気づいて(笑)

そこで、一気に業界を絞ることにしました。
業界を絞るにあたっては、自分のしたいことをベースで考えるようにしました。そして、エントリーシートの作成も少しずつ進めていました。これにはすごく時間がかかるので、早めに取り掛かっておくのがいいと思います。

その後は、自分が絞った「街づくり」業界のOB訪問をたくさん繰り返していきながら、面接対策を進めていきました。

これはあくまでも僕のやり方なので、参考にできるところは参考にしてください。ただ、早めに動きだす事は大事で、納得のいく選択をできるようにして欲しいです。

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そして僕は、業界の中でも絞りに絞って、面接は2社だけ受けることにしました。さらに、1社の最終面接の選考待ちの時に、もう1社の選考を辞退しました。どうしても、後者の会社に入って頑張っている姿が想像できなかったんです。その背景には、デンマークの時にご縁のあった会社からオファーがあったという事もあったのですが。。
最終的には、デンマークの時にご縁のあった会社へ進むことにしました(笑)就活は結果的に、無に帰します。

受けていた1社は結局落ちてしまったんですけど、自分自身しっかり、
準備と対策をして、本気でぶつかって、やり切れた上での結果だったので、
就活においても納得のいく選択ができたと振り返って感じます。

川口:以上が僕たちの就活だったんですけど、聞いてもらったらわかるように「休学を前面に押し出してアピールする川口」と、「休学というワードを一回も使わなかった高倉」っていう正反対のやり方で就活をしていたのが面白いなって思うんです。(笑)

どうアピールすれば、自分をより良く伝えられるかなって2人がそれぞれ
考えた結果なので、みんなの選択に何か生かせるところがあればいいなと思います!

5.オススメの本の紹介

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高倉:以上で、僕たちからの休学についての授業はここで終わります!

そして、今からなんですけど、もう完全にオマケのパートで
僕たちのおすすめの本の紹介をしていきます(笑)

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川口:僕がおすすめする本のまず1冊目は

『ネガティブケイパビリティー答えの出ない事態に耐える力』です!
今の世の中って「すぐに問題解決できる力」が必要とされているけど、実は逆で。複雑化している社会だからこそ、その答えもどんどん複雑になっているんです。そんな中で、答えを出すために必要なのが「迷う力」「耐える力」なんですよっていう内容です。
納得いく選択をするうえで、非常に僕が大事にしている考えです。

もう1冊は『クランボルツに学ぶ夢のあきらめ方』です!
「夢は叶えるもの」ではなく、「見つかるもの」。ほとんどのことは、予想しない偶然的なことによって決定され、偶発的な出会いを豊富にすれば、キャリアも人生も豊かになるっていう内容です。
夢との向き合い方を知り、地に足をつけて進むための原動力の一つになりました!

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高倉:僕はここに載せている本以外におすすめの本がパッと今浮かんで(笑)

それが 『好きなようにしてください』著:楠木建 です!

これは雑誌の中での色んな大人の相談に答えるインタビューをまとめた本なんですけど、例えば「大企業が良いのか、ベンチャー企業が良いのか」みたいな。

楠木さんはどんな質問が来ても、常に「好きなようにしてください」としか答えないんです(笑)
でも、その後に的確なアドバイスを付け加えて、そのうえで好きなようにしてくださいっていう風に返すんです。

これは僕が就活の時に結構救われた本で、自分に素直になって選択することで、就活で発する言葉にも納得性が出てくるというか。今、いろいろと選択に悩んでいる人にぜひ読んでほしい一冊です。

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授業を終えて

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今年も、先生の協力の下、休学についての授業をさせていただくことができたました。先生も含め、聞いてくださった学生の皆さん、本当にありがとうございました。
また今回の記事通じて、僕たちの話を読んでくださった皆様も本当にありがとうございます。

去年は休学中のリアルな感想を中心に、
今年は休学を終えて、就活も経験したうえでの感想を中心に記事を構成しました。

自分達としても、昨年は就活などで社会の中での「休学」の立ち位置を改めてリアルに感じた1年でした。

やはり休学については「?」を感じる人が多く、学生はもちろん大人の理解も同じくらい必要だと改めて感じました。実際に授業後に相談に来てくれた学生の中に、「親からの同意が得られなくて困っている」との相談も受けました。

時代と共に、世間の「当たり前」「一般的」も変わっていきます。

川口が伝えていた「当たり前のアップデート」は休学に限らず、人生において、誰のどのタイミングにおいても大切な考えなので、去年も今年も書かせていただきました。

いずれは僕たち若者も大人へとなっていくわけで、その時の当たり前や価値観はもっと変化しているかもしれない。きちんとアンテナを張って、若者たちの選択を一緒に考えて、サポートしてあげることが、僕たちのこれからの役目だと思います。

そして、高倉が言うように、「自分に素直になる」。これって大人になるにつれて、難しくて。でも、僕たちが出会ったカッコいい大人たちはみな「自分に素直に」人生を歩んでいる。

自分に素直になって、休学を選択した僕たちがこれから社会に出ても、
このまま「自分に素直」であり続けることで、休学の意味がもっと大きくなってくるし、休学が広まっていくのだと思います。

休学だけではなくて、進学や就職、転職、転勤、結婚など人生には数えきれないくらいの選択があります。

僕たちのこの「休学」というコンテンツを通じて、誰かの選択の後押しの手助けのきっかけになることを願って、これからも僕たちは僕たちらしく頑張っていこうと思います。

長くなりましたが、ご覧くださりありがとうございました。
もし講演等の依頼がございましたら、ご気軽にご連絡ください!!

ご連絡は、こちらのDMまで!PEACE!!✌️

ギャップイヤー Brothers 川口・高倉

ギャップイヤーBrothers
休学を経験した大学生2人によるユニット。
2021年の関西大学「社会企業論」での講演より、活動開始。
現在は、主にインタビュー記事を通じて「ギャップイヤー」に対する「?」を少しでも減らすために、活動中。

自己紹介記事→『Who are We?〜休学支援もあっていいじゃないか〜



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