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奇想天外、愉快痛快なインド民話
『ランパンパン』
作:インド民話
再話:マギー・ダフ
絵:ホセ・アルゴエ
訳:山口 文生
出版社:評論社
<内容>
わがままな王様におくさんをさらわれたクロドリは、王様に戦いをいどむため武装して出かけた。ランパンパン!とたいこをたたきながら。とちゅう、ネコと木の枝、川、アリが仲間に加わり、いっしょに行くことになったが…。インドの、むかしむかしのお話。
ある日、長男に子どもの頃好きだった絵本は何?と質問してしみたことがありました。
すると私の予想外の絵本のタイトルを告げてきました。
それが『ランパンパン』です。
あらすじは、愛する妻を王様にさらわれ怒り狂ったクロドリは、武装して戦いに挑みます。
![](https://assets.st-note.com/img/1700138707662-4D0kSjUJpu.jpg)
とがったとげの刀を腰に差し、カエルの皮を盾に、クルミの殻で兜を作り、残り半分に革を張って戦いの太鼓にしたのです。
そして太鼓を叩いて自分を鼓舞しながら行進するのです。
ランパンパン ランパンパン ランパンパンパン
ランパンパン ランパンパン ランパンパンパン
王様がいるお城までの道中で、同じように王様にひどい目に合わされていた猫や木の枝、蟻の大群や川の水を味方につけ、その仲間たちを全て自分の耳の中に入れて行進します。
初めてこの絵本を読んだ時、「えっ!耳の中?」と驚きましたが、子どもたちはこの奇想天外な方法に大喜び!
思わず自分の耳の穴に指を入れて「ぎゃーーーっ!!」と大騒ぎ(笑)
知恵と勇気と仲間の助けもあって、無事に妻を取り戻したクロドリ。
小さく弱い立場のクロドリが、大きな権力を持った強大な相手に挑み打ち負かす。
奇想天外で愉快痛快な物語。
古今東西よくあるパターンのお話ですが、太鼓を鳴らし行進するランパンパンのリズムが、インドの民話をもとにしているお話と知っていると、エキゾチックな匂いがしてきます。
日本にはない世界観の中で、ユーモラスでカラフルなイラストが登場キャラクターを可愛らしく演出しています。
どうして長男がこの絵本を挙げたのか。
感動したとか、興味を持ったということではなく、強烈に印象に残った絵本だったのだと思います。
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