霊と住む家



これは、約20年間。
私が小学生の頃の話です。

当日私は田舎に住んでいて、家の裏側がすぐ山になっていました。
古い家で、家鳴りなんて日常茶飯事でした。

私の部屋は2階で、姉と一緒の部屋でした。
その日も私はいつもと同じように布団に入り眠っていました。

ふと目が覚めました。
まだ起きるには早いのか、部屋の中はまだ薄暗かったと記憶しています。
もう少し寝ようとは思ったのですが、何かがおかしいのです。
視界の端になにか黒いものが見えるのです。
仰向けで寝ていたので、私の左側には壁しかないはずなのです。
白い壁に沿うようにベッドが置いているので、そこには何もないはず。。
身体は動かさずに視線を左側に動かしました。
そこにあったのは、頭でした。
横に置いていたクッションの上に、人の頭。
真っ黒で顔は分かりませんが、姉でないのは確かです。
え?なんで?誰??
不思議と声を出すことも逃げることもできませんでした。
今思うと、それが人生で初めての金縛りだったのでしょう。
必死で考えているうちに、気を失ったようです。

気付けば朝でした。
慌てて左側を確認したのですが、そこにはクッションが置いてあるだけでした。

恐怖はありませんでしたが、これが私の不思議な体験です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?