【がん治療記x受験奮闘記】マグミット錠

 手術から3日後、便秘により腹部が膨れ苦しくなるようになった。圧迫感があり痛みと嘔気に襲われた。それを看護師に伝えると張っているが腸は動いていると言われた。そこで医師から下剤としてマグミット錠を処方された。この薬の名前を聞いたときマグネシウム(Mg)がすぐに思い浮かんだ。酸化マグネシウム(MgO)は塩基性酸化物であるため、胃の中で塩酸(HCl)を中和する薬として用いられると東進の化学の授業で教わっていた。調べるとまさにその通りだった。マグミット錠の主成分はMgOだったのだ。高校の化学で扱うような簡単な仕組みも現場で実際に使われていると知り、化学がもっと好きになった。
 以下、不快に感じる内容の可能性があります。苦手な方はお控えください。あくまで医学です。


 便秘になったことはあるが下剤を使ったのは初めてだったので、その時出てきた便には少し驚いた。大腸での水の吸収が足りなかったのかな、と思わせるような便だった。数日ぶりの便だったため、しっかりとした量があったのだが、全く形を成していなかった。下剤を使うと便が緩くなるというのは何となくイメージはしていたがまさかここまでとは思わなかった。ただ、溜まっていたものが出ていく感覚には爽快感を覚えた。薬学を学びたいと思っているため、薬を使うとどうなるのかを実感できて嬉しかった。

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