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ミドル世代の閉塞感に風穴をあけるためにできること その1 「副業・兼業」


こんにちは、花木裕介です。

ここまで、キャリア形成に行き詰まっていたり、挫折を味わったりしたミドル世代のことについて書いてきました。

ここからは、まさにそのようなミドル世代の一人でもある私自身が、閉塞感を打破するためにどのようにその環境でもがいてきたのかについて、お話ししていきたいと思っています。

勤務先では管理職にもスペシャリストにもなれない

私は、38歳のとき咽頭がんにかかり、治療・療養のため9ヶ月の休職を経て、職場復帰しました。

その後、なんとか職場内でのキャリアアップを模索し続けましたが、管理職はおろか、スペシャリストとしても昇進する道が閉ざされていることに気がつきました。

ステージ4のがんに罹患したサバイバー → また穴を開けられては困る → 無理はさせられない → 責任ある仕事は任せられない → 責任あるポストには就けさせられない ……

という構図であることは、だんだんと分かってきましたが、とはいえ毎日職場に行っているのに、40代としてあまりに期待されていない状況は、精神的に苦しい日々でした。

再発・転移の不安はあれど、自分としてはしっかり治して、罹患前と同様のコンディションを維持できているという自負がありましたからね。

「理不尽ではないか……」そう思ったこともありますが、これ以上職場に迷惑もかけられない。

副業・兼業の許可を取り付ける

そんなとき、私がまず考えたのは、副業・兼業でした。

勤務先では、原則、副業・兼業禁止なのですが、残業も抑制され金銭的にシビアであることや、本来業務が少なく時間があったことなどから、なんとか交渉して許可を取り、副業・兼業を始めることができました。

正直、コンスタントに自分に合った仕事にありつけたわけではなかったものの、時に自分のスキルや経験を活かして(セミナー登壇や執筆など)、わずかばかりでも勤務先以外で稼ぐことができたときは、思いのほか自信になりました。

中には、ボランティアとして取り組んだものもありましたが、それでも感謝をされることで、幾分満たされる気持ちになりました。

「こういう風に、自分の可能性を広げる方法もあるんだ」と、金銭面以上に、精神面で余裕が生まれましたね。

もちろん、職場で完全禁止となればこの方法は使えませんし、たとえ使えたとしても、うまくいく人ばかりではないでしょう。

とはいえ、今は国の方でも、副業・兼業を推し進めていますし、追い風であることは間違いありません。

キャリア自律の第一歩にも

今は終身雇用制度も崩れ始めていることから、キャリアのすべてを勤務先に預けることはリスクにもなり始めています。

たとえサラリーマンでも、以下のようなキャリア自律が求められているようです。

キャリア自律とは、「変化する環境において自らのキャリア構築と学習を主体的かつ継続的に取り組むこと」であると米国キャリア・アクション・センターに定義されています。終身雇用制度が揺らぐいま、従業員が自らのキャリアを主体的に考える「キャリア自律」の必要性が高まっており、企業は従業員にキャリア自律を促し、支援する必要があるといえるでしょう。

【出典︰JMAMコラム
キャリア自律とは? 企業が支援する際のポイントから企業事例までを詳しく解説】
https://www.jmam.co.jp/hrm/column/0076-careerziritsu.html

副業・兼業は、自身のキャリアを自律させていくきっかけにもなり得るでしょう。

私の場合、この副業・兼業経験が、後の一般社団法人設立にもつながっていきました。

その話はまた別の機会にご紹介できればと思います。

(つづく)

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