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カオスからの脱却~「好き」をみつける通信簿

「こんまり」さんの整理術があれほど世界的に流行ったのは、整理が「理論」でなくて「感情」でできる方法だったからだと思います。「好き」なものは残す、「嫌い」なものは捨てる。必要か必要でないか、使うか使わないかはわからないが、今の自分にとって、これが好きか嫌いかは瞬時にわかる。そういう人が多かったのでしょう。この「好きか嫌いか」は、頭の整理にも活用できるかもしれません。

 片付け下手の人間にとって、最初の関門は、いわゆる「どこから手をつけていいかわからない」状態です。何をどうしたらいいかもわからない。それは、お部屋の中も頭の中も一緒。そのカオスの沼から私を引き上げてくれたのは、一本の動画でした。

「好きなもの」通信簿

 「岡田斗司夫のノート術」というものがあります。岡田斗司夫さんは、「レコーディング・ダイエット」(食べたものを記録することで痩せる)でものすごく痩せた人です(ほかにもいろいろ才能がある人ですが、ここでは「記録」に特化してご紹介しました)。彼はメモ魔なので、記録することでダイエットできたようでした。私はそこまで記録魔ではないので、とてもマネはできません。でも、岡田さんの提唱するメモ術の中で、「これならできるかな」と思わせたメモの用途があったのです。

1.その日やったことを書いておく。
2.1週間したら、「やったこと」の5段階評価をする。

これだけです。

たとえば、
・noteを書いた。
・夕食を作った。
・病院に行った。
・仕事に行った。
・電車に乗った。
・テレビを見た。
・お風呂に入った。
・母とお風呂掃除のことでケンカ
・家計簿をつけたが途中でわからなくなってやめた。
みたいなメモでいいのです。

こういう日記的メモをつけている人は多いのではないでしょうか。だから、始めるハードル低いと思います。いつもの日記と違うのはここから。

評価をします。その仕方は、
5=とても気分がいい
4=まあやってよかった
3=ふつう
2=ちょっと気分が悪い
1=最悪。できればやりたくなかった

やったけど書かなかったことはたくさんあると思う。でもいいの。
「思い出さなかった」ことは、あなたの感情がプラスにもマイナスにも振れず、「スルー」だったということだから。

私はこれを1か月(つまり4週=チェック4回)やってみました。
すると、「5」や「4」と「2」「1」には、明らかな傾向があることがわかってきます。

「へー、私、こういうことすると気分がアガるんだ」
「私、この人といると、おいしいもの食べてても気分下がるんだなー」とか。

岡田氏のノート術によれば、これができたら次に1日ずつのノートを書くことになっているんです。自分の過去をみつめたのは、自分のミライ、つまりビジョンを育てるためのノート術なので。でも、私はパス。ちょっとはトライしたんですが、そのトライが通信簿的に「2」だったもんで(笑)。

私が「好きなもの通信簿」から得たもの

1.同じ仕事でも、好きな仕事と嫌いな仕事、一緒にやっていて楽しい人と苦痛な人がいる
これによって、ギャラがよくても気分がよくない仕事はやめよう、と決断することができました。

2.同じ片付けでも、さほど苦にならない片付けと、すごく気が重い片付けがある
とりあえず、やりやすい片付け、苦にならない片付けを率先してやることにしました。

3.料理を作るのは苦痛じゃないけど、洗い物は苦痛
他に、洗濯は好きだけど、たたむのは苦手、など。
これがわかってよかったのは、家族のメンバー一人一人にそういう「得手不得手」があるんじゃないかと想像できたことです。
自分は苦手でも、人にはどうってことないのなら、うまく得意分野で役割分担できないか。「あなたの部屋はあなたが掃除しなさい」みたいな縦割りじゃなくて、皆が好きなこと得意なことをして家が片付くように、とマインドを切り替えられました。

4.どうしても苦手なものは、お金を払ってやってもらってもいいんじゃないか?
「嫌いで下手なものは、いくら頑張ってもいつまでたっても達成できない」って地獄でしょ。
家事より稼ぐのが得意で好きなら、アウトソーシング考えるべきって素直に思いました。「子育てアウトソーシング」って無責任に思えるかもしれないけど、だからこの項の「2」とか「3」が大切で、丸投げじゃないんですよ。「子育てのここは大好き」は自分でやって、「ここはムリ」は他人にやってもらう。家族がホイホイやってくれるなら頼めばいいし、家族も苦手だったらアウトソーシングです。

5.もっとも重要なのは、「通信簿1」なことはやらないこと
でも、「他人を家に入れるのは苦痛」な人は、家事代行サービス無理ですよね。そのための「通信簿」です。「1」はなるべく回避。考えただけで気分が下がるようなものは、全面回避しましょう。それだけで、精神衛生改善します。できないことをキナキナ考えない。家事や子育て、介護で困っていらして、でも「他人を入れるのはイヤ」な人、AIとか機械とかロボットとか、他のやり方考えましょう。通信簿「1」でないやつ。

6.それでもやらねばならないものはあるけれど
それでも、やらねばならないことがある。人間「好きなこと」だけやって生きてはいけません。必要最低限の「1」をできるだけ減らし、それを上回るたくさんの「5」に囲まれていればいい。「ちょっと息抜き」とか、そんな日が1日あるだけで、きっと何とか生きていける。そんなことを考えさせられた「好きなこと通信簿」でした。








 

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