「自分の部屋」
どんどん小さな世界に逃げ込み
気付けば自分の部屋という
とことん狭い場所を選び
そこを全ての世界と勘違いし
自分一人で生きてるような
顔して過ごす僕がいる
たとえば誰かに会うこともなく
たとえば誰かと話すこともなく
独り芝居をするような
そんな生き方染み付いて
出かける事もままならず
独りの部屋でうずくまり
自作自演を気取って見せる
売れない三流役者のように
自分の出番を待ち侘びることもなく
ただひたすらに孤独を耐え忍び
小さく息することだけを
日々の日課に置き換えて
いつしか小さな世界に逃げ込み
気付けば自分の部屋という
極めて狭い場所を選び
そこを世界の全てとして
生きながらえる僕がいた
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