見出し画像

乗鞍岳にご来光を見に行く

信州旅2・紺色の空、朱色の太陽
360°広がる絶景に夢心地の一日


こんにちは、イラストレーターの北村ハルコです。
第五回は、暑い盛りに出かけた信州の旅日記2回目です。
前回訪れた上高地。

旅の二日目と三日目、
乗鞍高原でご来光とライチョウをみるためのスケジュールは、こんな感じでした。
二日目の午後上高地を出発

乗鞍高原へ

乗鞍高原の宿に宿泊

三日目早朝、ご来光バスで乗鞍岳へ

午後一時過ぎ、上高地発のバスで出発。お盆期間中なので一足先に動きます。バスを降りて、自家用車で行ける最短地点の駐車場に戻ってきました。今度は国道158号線と長野県道84号線を走り乗鞍を目指します。途中雨がパラパラ。明日朝の天気が少し心配になりながら、目的地を目指します。

乗鞍岳も上高地と同じく、最終地点までマイカーで行くことができないため、この日は標高が1500メートルある乗鞍高原を散策することにしました。松本市内と比べるとだいぶ涼しく感じました。
この長野県道84号線は、標高の高いところでは乗鞍エコーラインとも呼ばれているそうで、とても景色がよいことで知られています。実際はというと、行きも帰りも爆睡していたのであまり記憶がありません。

さて、目的地の乗鞍高原に着いたのは二時半ごろ。ご来光を見るためのバス乗り場がある観光センターに行き、明日の出発時間を確認。午前三時ごろ着けば連れて行ってくれそうです。よかった。
登山することを思えばとても楽ちんではあるのですが…。
そのあとお昼を食べようとするも、やっているところがほぼなくて、結局食品店で買ったパンを食べました。上高地でちゃんと食べておけばよかったと後悔。

お腹が満たされた後は、乗鞍高原にある三本滝を見に行くことにしました。駐車場から少しあるくと滝が見えてきました。ザザーという大きな音、白濁した迫力の滝の前では、言葉が出てこないのはなぜなんでしょう。
ずっと来たかった乗鞍に来たんだなあと、しみじみ思いました。

夕方、乗鞍高原の宿に到着し、近くで夕食を済ませた後、就寝。寝ようとするもののなかなか寝付けません。少しウトウトしたと思ったら起床時間の二時に。ぼーっとしたまま夫の運転する車に乗り、バスに乗り換え。バスは数台で一緒に出発です。

バスが連なり山頂を目指します。爆睡していました。
四時半ごろにバスは山頂辺りに到着。薄暗いとはいえ、少し明るくなりかけています。そこで標高が2700メートルほど。その場で見ることもできたのですが、せっかくなので冨士見岳の山頂を目指します。

日の出は五時。あと三十分と思うと焦るのですが、何せ足が思うように動かない。少しだけの登山。少しだけなのですが、空気が薄くなっているのと寝不足のせいか、頂上が遠かったです。昇っていくと、どんどんと風が強くなり、もってきた防寒用のジャケットを取り出し、それにくるまりながらご来光を待ちます。

山の上からはもくもくと湧き出るような雲が山の下を覆い、幻想的な景色が広がります。雲海より上に昇ってくる太陽。遠くにポツンと見える富士山。紺色の空と、朱色の太陽と、照らされた雲と山並みが、宇宙空間みたいで、夢で見たことがあるような、ないような。なんともいえない絶景が360度にわたって広がります。目に焼き付けようと長いことじっとしていました。晴れて良かった。

そのあとはライチョウを探しつつ、標高3026メートルの剣ヶ峰を目指します。火山灰が固まった軽い石はちょっと歩きにくくて。高山植物がところどころに咲いているものの、名前がわからないので片っ端からカメラに収めます。コマクサがちょこんと咲いていてとてもかわいかったです。

ハイマツ林の中にライチョウがいるかもと思いながらきょろきょろ。なかなか見つかりません。冨士見岳を下りて広い登山道を歩いていると、午前六時ごろ、上の方になにやら動いているものが。

画像1


ライチョウファミリーがいました。なにやら草花をお食事中でした。少し離れてはいたものの、しばらくの間楽しませてくれました。高山帯に生息するイワヒバリもいました。

六時半、宿のご主人が用意してくれたお弁当を食べ、山頂に向かって出発。標高が高いだけあって、汗で暑かったり、尾根沿いは風でめちゃくちゃ寒かったり。空気が薄いせいか、少し歩くとぜーぜーいってしまいました。
やっとたどり着いた山頂付近の頂上小屋で、コーヒーを飲みました。登頂記念のお守りも買いました、ライチョウが描かれていてかわいかったです。山頂付近にはテンもいました。

そのあとは畳平のお花畑を目指しました。湖と山が見えて絶景が続き、夢心地の一日でありました。
お花畑で堪能しようとしていたのですが、到着すると立ち入り禁止に。しばらく待っていると遠くにクマが。ツキノワグマです。なので近くの鶴ヶ池方面に行くことにしました。
湖の周りに花がいっぱいで、蝶々がたくさん飛んでいました。

【北村ハルコ・プロフィール】
○兵庫県西宮市在住。静岡県浜松市出身。
子どもの誕生後、デザインを学び始める。
メーカーでのデザイン職を10年、仕事をつづけながらイラスト塾と絵本塾に通い、雑貨を作り始め関西の雑貨店を中心に活動開始。制作した雑貨が目に留まり、ステーショナリーメーカーのステーショナリーを制作。
その後、イラストを描きたくて2015年よりフリーに。装画塾、デッサン塾などで学びつつ、商談イベント等に出展。現在は、書籍、広告、雑貨イラスト等を描いています。自主制作のZINEを店舗、イベント等で発売中。
〇自然観察とバードウォッチング、旅すること、食べることが好き。
https://kitamuraharuko.jimdofree.com/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?