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ウクライナへの応答作品と香港民主化デモ|KG+×galleryMain

galleryMainは4月にリニューアルオープン、京都全体ではKYOTOGRAPHIE2022が始まり、写真と芸術にも春が訪れています。
KYOTOGRAPHIE開催の4月9日〜5月8日にgalleryMainで開催される展覧会について紹介します。

galleryMainリニューアルこけら落とし、ウクライナ戦争に応答する山崎 裕貴“Аральск-7(アラリスクセブン)”

galleryMainのリニューアルオープンに伴い、山崎裕貴の個展を開催します。山崎の活動は、現代美術作家、合同会社galleryMainの役員、Art School Plot主任講師など多岐にわたります。
 「ヘテロゲニウス・マルチコア〔Heterogenius Multi-core〕」(galleryMain、2021)において発表された近作では、観客の挙動と連動するキセノンフラッシュにより引き起こされるコンピュータのバグや、作家自身の婚姻関係にまつわる映像などを使用し、理性=言語とは別の形でのローカルなわたしたちの連帯を模索しました。同時にそれはコロナ禍への応答として、さらには美術業界で流行するコレクティブへの批判でもありました。
 展示されたメディアが発生させる形式レベルのモチーフと、「悪い場所」で美術を生きることにより発生する内容レベルのモチーフ。山崎は、このふたつのモチーフを関係なしのままに隣接させる手法を特徴とします。本展の制作にあたり、Steamに代表されるゲーム配信プラットフォームから生まれる想像力に注目し、インディーズゲーム作品に触発された新作を発表します。

現在、ゲーム作品未完成のまま、東海地震、コロナウイルスを題材にした2つのシリーズを展示しています。戦争に応答した新作ゲームも17日ごろの展示を予定しております。

山崎裕貴|Yuki Yamazaki〈美術家〉
美術家、合同会社galleryMain役員。1993年生まれ。歴史や哲学、情報技術の考察に基づいた作品制作の傍ら、ギャラリーを運営する。主な展覧会に “New Order”(2017/Media Shop Gallery)、“ヘテロゲニウス・マルチコア” 〔Heterogenius Multi-core〕(2021)など。JASON SHIN 所属。

山崎 裕貴(やまざき ゆうき)個展|Yamazaki Yuki Exhibition
2022/4/8 (Fri.) - 4/24 (Sun.)
13:00-19:00
Closed: Mon., Tue.

ギャラリートーク
4月16日、23日の18時よりスタート
「PlotArtSchool」の説明会も同時開催

開催中の“Аральск-7(アラリスクセブン)”より
開催中の“Аральск-7(アラリスクセブン)”より

民主化デモの香港を撮影したキセキミチコ“The place”

ステートメント|Statement
幼少期に育った場所、香港。2017年、自分の生きる道に思い悩んだ時から始まった香港の撮影。2019年自身の作品制作の為に半年間の長期滞在ロケを敢行。しかしそこで目の当たりにしたのは香港民主化デモだった。その背景にあったのは歴史、文化、彼らの日常生活も深く関係している。民主化デモの最前線とそこに生きる人々を捉えた作品である。そして2021年コロナ禍の中14日のホテル強制隔離を経て今の香港へ。

I began filming in Hong Kong in 2017, when I was struggling with my life path. However, what I witnessed there was the democracy protests. The history, culture, and daily life of the people behind the protests are deeply related. This film captures the front lines of the democracy protests and the people who live there. Then, in 2021, after 14 days of forced hotel quarantine in the COVID-19 disaster, I returned to take photos to the Hong Kong of today.

キセキミチコ 個展|Michiko Kiseki Exhibition
2022/4/28 (Thu.) - 5/8 (Sun.)
13:00-19:00(最終日18時まで)

超実践的なアートスクール「Plot Art School」第3期が5月より

PlotArtSchoolは約1年かけ、前期は美術の理論を徹底的に学び、後期には理論を元に制作しgalleryMainでの展示を目指します。京都のアートシーンに火を灯す、その拠点となるコミュニティを目指しています。

主任講師のコメントより
 現代美術のアーティストを志し「美術大学」への入学を選択した高校生がいた、とする。美大の広報戦略をまえに、それが唯一で最良の選択肢に見えたとしても無理はない。そのとき、かつてのわたしは、どのような未来を想像していただろうか。「作品を制作し、それを展示し、それを販売することで生計を立てる専門家」としてのアーティスト像だろうか。はたまた手元のスマホで検索した「国内における現代美術の市場規模」に将来の生活が思い描けなかっただろうか。プロフェッショナリズムへの希望と、制度上の数少ない座席を奪いあう闘争への諦観……
 しかし現代美術の想像力は、この希望と諦観のふたつをきっぱりと避ける。そもそも歴史を振り返れば、現代美術は「制度が隠す自己欺瞞への批判」として生まれてきた。この想像力の揺籃の地は「制度とは馴染みのない外部環境」であったことを思い返そう。プロフェッショナルの現場に固執することそれ自体が視野狭窄だという事実を受け入れなければ、現代美術の起点(=臨界点)に立つことはできない。
 今日のわたしたちの想像力は、偶然の歴史の延長線上にある。つねに想像力を育む環境に気を配るPlotが生みだすのは、自己実現のためのアートでも、政治への直接的介入としてのアートでもない。Plotが生みだすのは、時代を覆う思考停止の夜空に隠れ、わたしたち人間の弱さを肯定してくれる欺瞞から距離をとりつづけるための投機的な表現である。
主任講師|山崎 裕貴

Plot Art School
139,800円(税込) 学生|99,800円(税込)
受講期間|2022年5月〜2023年3月
定員|12名(最少催行人数4人・先着順)
初回講義|5月8日(日)
場所|京都galleryMain(京都河原町五条)またはイベントスペース

galleryMainコンセプトカフェ「The△(三角)」オープン

galleryMainのコンセプトカ喫茶とバー 「The△」がオープンすます。galleryMainの スローガン「まずは対話から」を体現し、写真や芸術の対話が生まれる場所を目指します。

ランチタイムは舞台音楽などを手掛ける岡本による「岡本スパゲッティ」を提供!

毎週土日|11:00 - 16:00、18:00 -(22:00ごろ)
場所|喫茶テンがある所
*メニューもオーナーが同じなので喫茶テンとほぼ同じです

人気メニュー・オレグラッセ


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