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オートクチュールとプレタポルテ


一般人が手に入れることの出来る最高峰の洋服って?

runwayの服,そのものが買えるって知ってた?

こんにちは,大阪なんばにある高級セレクトショップ「Gallery」社長のSNSスタッフです。
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オートクチュールとかプレタポルテとかって,ファッション記事でよく聞くけど,結局何のこと?と思っておられる方は多いのではないでしょうか?

オートクチュールの仕組み


オートクチュールとは,簡単に言うと「パリオートクチュール協会に認定されているメゾンが作った一点ものの服」のことです。
個人オーダーでオリジナル一点もの,1000万円の服があったとしても,この協会に入っていなければ,オートクチュールとは名乗れません。

jean paul gaultier haute couture 1999


パリオートクチュール協会の参加条件や審査は非常に厳しいことで有名で、著名なメゾンが長年申請しても認められない事も多々有ります。

オートクチュールの最高峰


そして,このオートクチュールの頂点は,「ある個人のために作るもの」です。例えば,マドンナがゴルチエにオートクチュールで衣装をオーダーした場合,そのお値段は,なんと……

ゴルチエ社が決めます!


マドンナとゴルチェ氏

つまり,「売る側」が決めるんですね。そして,デザイナーであるゴルチエ自身は,コストなど一切気にせず,とにかく最高のものを作ります。
オーダーする側も,される側も,相当一流でないと叶わない世界です。

ランウェイのオートクチュール


次のクラスのオートクチュールが,いわゆるパリコレなどのランウェイで見ることの出来るものです。各ブランドが作った洋服を,「欲しい」人がオーダーし,それを「その人サイズ」で作ってもらえるわけです。

jean paul gaultier haute couture 1998



このようなオートクチュールは,個人のサイズにぴったりのものを作るわけですから,仮縫いを3回も4回もすることになります。オーダーした人は,その度にメゾンに行き,何ヶ月もの時間をかけて完成します。ちなみにお値段は数百万〜数千万です。
 

プレタポルテの仕組み


対して,プレタポルテとは,英語で言うとready to wear,つまり既製品です。厳密には,このオートクチュールメゾンが作る既製服のことをプレタポルテと呼びますが,現在定義は曖昧になっています。
 「ある個人」のために,サイズから合わせて作るのではなく,一定のサイズの洋服があって,サイズを注文して買えるというものです。

jean paul gaultier 1989 SS プレタポルテ


パリコレで発表されるようなプレタポルテの場合,制作数は20着程度だったりもします。
しかし,さらに凄いのが,ショーや展示会は発売より半年以上前にあるので,そこで見せる服は,その時点では「たった一着」しか存在しないということもしばしばです。

SHOW SAMPLEの秘密


だから,実のところ採算度外視。芸術的に,各ブランドのデザイナーとアシスタントたちが,やりたいことを思う存分やっています。
さらに,そのランウェイでその洋服(や鞄,靴など)を最高に見せるため,SHOWのテーマやストーリーに合わせた加工が施されることもあります。

jean paul gaultier 2006AW プレタポルテ


そして,このSHOW SAMPLEと呼ばれる服は,各ブランドにとっては宣伝の要となる一着です。この写真が世界中の媒体に乗りますし,芸能人に差し上げて着てもらったり(よく,ブランドのアンバサダーの芸能人が着てますよね?),ブランドの格が高い場合は,芸能人が買い上げたりもします。

ですから,このショーサンプルは,各ブランドの最高峰の技術者,オートクチュールと同等の技術者が縫います。もちろん材料も,この時点でこの一着のために,贅沢に取り寄せます。なので,1着の製作費が超・高額になります。

ALEXANDER McQUEEN 2009 AW プレタポルテ

SHOW SAMPLEはレアすぎる!


このSHOW SAMPLEは,基本的には売るために作られていません。Showで「見せる」ための服です。
ですから,本来,販売価格というものはないのですが,日本で展示会をする際に,商社が買い付けてきたりします。
そうすると……このSHOW SAMPLE,とっておきの一着が買えることがあるんです!

ALEXANDER McQUEEN 1998 A/W プレタポルテ


この時,基本的には「値段のつかない服」だったSHOW SAMPLEが,量産品と同じ値段がつくのです。作成時には超高額な製作コストがかかっているにも関わらず。
しかし,その洋服が量産されたとしても,SHOW SAMPLE以外の服は,一般の技術者(といっても一流ブランドの超一流の技術者です)が作成していますし,材料もたくさん揃えて購入しています。

例えば,量産はできない服でも,一応の価格がつきます。
製作費100万の洋服に,20万の値段がついていることも!

実はこれ……ランウェイの実物,ショーサンプルを当店で売っています!!!


そうなんです。SHOW SAMPLEって,とっても贅沢!で超!お買い得!何ですよ。

そんな贅沢なSHOW SAMPLEですが,ここまで分かって仕入れているブティックは世界的にもほとんどありません。ロンドンの「ブラウンズ」というブティックと,そして……弊社です。
社長がね,どうにかして仕入れてくるんですよね……(どんなコネがあるのか人脈謎すぎる)

これも,ランウェイの実物。jean paul gaultier 

ブラウンズや当店では,芸能人でなくても最高峰の洋服が買えてしまいます。おそらく,オートクチュールをオーダーすることがない人が買える,最高峰の洋服がこのSHOW SAMPLEです。

当店は,日本で最もSHOWSAMPLEを売ってきたブティック,つまり日本で一番,芸術的,手工芸的,博物学的価値のある洋服を売ってきたセレクトショップです。

大阪にお立ち寄りの際は,ぜひずらっと店内に並んだ圧巻のSHOWSAMPLEの数々をご覧ください。
楽しいですよ!

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SNS担当 横井



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