望遠鏡を使ったら何が見える?
こんにちは。星空案内人のまいの(mai-no)です。
前回は望遠鏡ってなんだろう?についてお話させていただきました。
昼夜問わず使用できる望遠鏡ですが、今回は天体望遠鏡や双眼鏡を使用することで見られる天体をご紹介します。
見たいものに合わせてアイテムを選ぼう
天体をご紹介する前に…実は、天体望遠鏡さえあれば夜空は楽しめる!
と多くの方に思われがちなのですが、全て天体望遠鏡で網羅できるわけではなく、双眼鏡も星空で大活躍するアイテムです。
オリオン座はあくまでイメージになってしまいますが、こちらの図をご覧ください。
パグのフィギュアをこんなにドアップで楽しみたい方はいらっしゃるでしょうか?できたらもう少し離れた距離で楽しみたいですよね。
夜空に輝くものは月だけではなく恒星、惑星、星団や銀河と幅広くあり、大きさや地球からの距離も全く異なるので、見たい天体に合わせてアイテムを選ぶことでより楽しむことができます。
望遠鏡で惑星は欠かせない
太陽のまわりをまわっている惑星。
望遠鏡で見ると、土星の輪や木星の縞模様を見ることができます。
恒星は肉眼で見るより色の違いがハッキリとわかるのはもちろん、肉眼では1つにしか見えない星が望遠鏡を通すと2つに見える!といった「重星」も楽しむことができます。
星雲はガスや塵でできた雲のような天体です。
この雲が特に濃いと若い星が多くあったり、赤ちゃん星がいる証拠です。
望遠鏡ではモノクロっぽく見えますが、この眼で見ることができる感動を是非体験していただきたいです。
双眼鏡では星団・銀河がオススメ
「星団」は数十~数百個の星が集団になっている天体です。
星の密集具合や大きさによって望遠鏡の方が見やすいものもありますが、代表的なおうし座のヒヤデス星団やプレアデス星団(すばる)は双眼鏡で覗くと宝石が集まっているようでとても綺麗です。
銀河は星団よりも多い、数百万~数千億の星が集まっている天体です。
宇宙には銀河がたくさんありますが地球からの距離が遠すぎるため、街明かりがとても少ないところでないと見えにくい天体です。
とても大きな天体なので双眼鏡で見ると銀河の姿が丁度良く見えます。
どちらでも楽しめる、一番人気の月
双眼鏡では、月の姿や「海」と呼ばれるうさぎの模様部分がハッキリと認識できます。
望遠鏡であればもっと拡大し、デコボコした「クレーター」を見ることができます。
オリオン大星雲やアンドロメダ銀河の写真を見て気づいた方がいらっしゃると思いますが、図鑑やネットで見られる色鮮やかな天体写真は、天体望遠鏡にカメラを付け「長時間露出」といった方法で撮影したものや、電波望遠鏡・宇宙望遠鏡で撮影したものが多いです。
いくら良い望遠鏡でも人間の眼には限界があるので、イメージと違ったり、細部まで見ることはできません。
しかし天体望遠鏡や双眼鏡を使ってこそ楽しめるものもあり、見た人にしかわからない輝きがあることも確かです。
見たいけれど望遠鏡を買うまでは…と思う方は是非sola旅クラブの観望会に遊びに来てください。
文:まいの(mai-no)星空案内人千葉県出身。本職を星空案内にしたい、明るさと元気が取り柄の看護師。宇宙や星も大好きだけれど、食べ物・音楽鑑賞・書道も大好きです。