見せかけの売上げに安堵しない
今期に入り、すでに2ヶ月が過ぎた。この2ヶ月の売上げは好調であり、先月に関しては過去最高の月商となったことで、今期の滑り出しとしてはまずまず、といいたいところだが、危機感が払拭できない。
額面だけ見れば自分を褒めてやりたくなるが、その内容を理解している私にとっては売上げが上がること自体は喜ばしいことだが、その中身に関しては手放しで喜べない理由があるのだ。
毎年少し背伸びした年商を達成することを目標としている。正直、達成した年は今のところないのだが、それでも自分に負荷をかける意味合いもあって、毎度少しムリ目の設定をしている。しかしながら、今年はもしかすれば初の達成を予感させるような大型案件が控えている。
もちろんその他の月が散々であれば、目標には届かないのだが、それ以上に危惧してるのが、そうした単発ラッキー案件で構成された売上げで達成された年商で今期が終わってしまうこと。
毎年のようにラッキーな案件が転がってくるわけではないし、そんな予期せぬ幸運はカウントしてはならない。本当に必要なのはリピートがかかるような顧客を数多く持ち、売上げの平均値自体を上げていかなければ本質的な意味での目標売上達成とはならないのだ。
この2ヶ月の売上げもその大型案件を除けば、去年度に毛が生えた程度の伸び率で、そう思うからこそ危機感が払拭できないのだ。贅沢な話に聞こえるかもしれないが、現状は去年度の落ち込みに凹んだ私に対して神様が単発のボーナスを放り込んだにすぎない。
いただいた仕事はきっちりこなすが、本当に欲しいのはそれじゃない感が強い。今更売上げを神頼みするようなことはしないが、実力不足をどう克服していくかを今期も念頭に置いて試行錯誤していくことになりそうだ。
私以外の現状を知る者は、この2ヶ月の成果を喜んでいるが、私自身はというと、このラッキー案件を滞りなく完了させ、そこで得た利益ではやく平均値の底上げをはからなければ、という複雑な心境なのである。
そして、このラッキー案件さえも捉え方によれば再現性は実現できると思っている。一連の流れを整理して、分析をすることによって立派な実績として呼び水になる可能性はある。
だからこそいただいた仕事は失敗も含めてケーススタディーとして原理や法則を引き出す振り返りが必要なのである。「なぜ発注がかかったのか?」ここを読み解かなくてはラッキーなままとなるのだ。
いつも仕事をいただくとその先のことを意識する。その仕事が弊社にとって有益であればあるほど、この仕事が繰り返し受注できるようになるにはどうするべきか?という問いが立つのだ。
一度目に起きた確変期から数年の試行錯誤を経て今の状態がある。今期が二度目の確変期のきっかけになる年なのだとしたら大型案件も糧になるだろう。
まずは現在予定している大型案件を無事完了させることが先決だが、今期の後半は売上げの根拠を探る旅となりそうだ。
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