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いい人という特性。誰にお金を落としたいか、という潜在ニーズ

購買の意思決定基準の中に、この人にお願いしたい、この人から買いたい、という隠れた欲求があるかもしれない、という話

ここ数ヵ月というもの顧客の立場にある。

内容は伏せておくがちょっと大きな金額のお買い物を検討中の身であり、資料請求やら、打ち合わせやら、普段とは逆の立場にある毎日を送っている。

ここぞとばかりに提供者の振る舞いや対応、商品の進め方にいたるまで顧客の立場となり洞察しているとものすごい勉強になるのだ。

自分の仕事に取り入れてみようと思えるサービスやトークスキル、それとは逆に反面教師にしたいような対応など、何から何まで参考になることばかりで、ついつい自分が顧客であることを忘れてしまいそうになるほど洞察に没頭してしまう。

そしてこんなチャンスはまたとない、ということで素直に顧客になりすまし(ただの客なのだが)あまり深く考えずにどういったプロセスで購入の意思決定をしていくのかという顧客心理を自分で体現してみようと思ったのだ。

情報収集から商品の選定、そして購入に至るまでどんな要素を埋めることができれば自分を納得させて財布を開くのか自分でも興味がある。

高額であればその意思決定基準には当然のことながら慎重さが出るのだが、ここまでのプロセスでもやはりその顧客の性格などの特性が反映される。

資料を読み込んで性能やギミック、効能などの内容を重視して価格とのバランスを考慮する人、雰囲気や第一印象などの感性を重視する人と様々だろう。

そして相対的に見て、その提供元との相性なども考慮の要素に加わる。

この悩むプロセスで顧客が何を考え、どこを重視して何を躊躇しているのかが分かると提供者は絶妙なタイミングで背中を押してあげることができるようになるのかもしれない。

私が数社から色々と話を聞き、やり取りをさせていただいて購入を決断した先の理由はズバリ「いい人だったから」という、あれ?っと思われるような理由であった。

これはあくまでも私の個人の性格によるものだと思う。

それなりの金額のものを購入する際、当たり前だが相場の値段に相当する資金の用意はある。

そのもの商品の内容は重視するが、専門家でもないので説明を聞いたところで話は半分も理解していない。

こちらの希望を伝えてその希望にある程度沿うものであって、メリット、デメリットを聞き、その説明が納得できれば気持ちはほぼ固まっているのである。

そして、しつこいようだが私の場合、最後の一押しとなったのはその人の人柄によるもので、この人の利益になるのならここで購入しようと思ったのだ。その先にはこのような会社が長く営業してほしいという願望もある。

高額で非日常的な買い物には失敗したくないという心理が働く。

その決め手になったのはこの人から勧められたものなら失敗はなさそうだ、と思えたから。万が一何らかの問題が起こっても誠実に対応してくれるだろうという気持ちにさせてくれたのも大きい。

購買活動には一定のリスクは発生する。そのリスクを自分の中でどこまでもをリスクとするかが納得のいく買い物のコツなのかもしれない。

大変勉強になる体験であった。

顧客心理の潜在的な部分には騙されたくない、失敗したくないという心理がある。いい人とは最強の特性である


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