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2020年度に鑑賞した映画レビュー

 今年度は、新型コロナウイルスの影響もあり、自宅で過ごす時間が増えた。そこで、僕は映画などを楽しむことにした。その鑑賞した映画の中から印象に残った作品を紹介したい。

『TOP GUN 』

 この作品は、1986 年に公開されたアメリカのトム・クルーズ(i) 主演のアクション映画であり、トップガンと呼ばれるアメリカ海軍の戦闘機パイロット養成学校での主人公マーベリックの天才さそして、悲しみやライバルと共に切磋琢磨している様子を描いている。公開当時は、アメリカとソ連とが冷戦状態にあったということもあり、ソ連を中心とする東側諸国に対する怒りを込めた作品ともいえる。特にMiG-28(ii) のコックピットに向かって、マーベリックがキャノピーに接触しそうなくらい近づき、背面飛行をしながら敵の戦闘機に向かって指を立て、ポラロイドで写真を撮影するシーン(iii) は印象的である。つまり、この作品は冷戦期を象徴する作品であり、米国内での興行収入も当時最高になった。また、米軍のパイロット志願者も500 %増加(iv) した。この作品を鑑賞することで、冷戦期の人々の心情、そして主人公マーベリックの成長を感動的に体感することが出来るであろう。

『もののけ姫』

 この映画は、1997 年に発表されたスタジオジブリが制作した作品であり、当時の日本の歴代興行収入の記録(v) を塗り替えた作品でもある。開発を進めるためにシシ神の森を切り開く人間と、それを阻止しようとする動物たちとの物語だ。主人公アシタカが犬神と共に暮らすサンとたたら場のエボシ御前との間を行き来しながら共生する方法を探そうとする。しかし、ジコ坊やエボシ御前がシシ神の首を切り、シシ神が暴走し、原生林が人と自然が共生する里山へと生まれ変わる。また、宮崎駿監督によって随所に様々な工夫が凝らされており、とても鑑賞するのが楽しかった。この作品を通じて、人間と自然の共生について考えることが出来るだろう。

『かぐや姫の物語』

 この映画は、2013 年に公開された、スタジオジブリ制作の作品である。日本最古の小説ともいわれる『竹取物語』を原作としており、『竹取物語』の内容がとても分かりやすく描かれている。また、かぐや姫が月に帰るまでの成長はとても感動的だ。この作品を鑑賞することで古典文学に興味を持つことも出来るだろう。

 今年度は、新型コロナウイルスの影響で、世界中の人々が大きな影響を受けた。新型コロナウイルスの影響で、家で過ごす時間が増えたからこそ、映画などを鑑賞する機会も増えた。これはとても良いことなのではないかと思う。また、映画にも様々なジャンル・年代の作品があるが、それらの作風などを比較しながら鑑賞するのもよいだろう。自分も文化的な芸術鑑賞や映画などの作品鑑賞を通して、様々な感性を磨いていきたいと思う。

注釈

i トム・クルーズ
米国のハリウッド俳優。この名を名乗る先生もいらっしゃる。
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ii MiG-28
『TOP GUN 』上で登場する架空の戦闘機。MiG は東側諸国を象徴する戦闘機である。この作品の撮影では、F-5E/F が使用された。

iii マーヴェリックがキャノピーに接触しそうなくらい近づき、背面飛行をしながら敵の戦闘機に向かって指を立て、ポラロイドで写真を撮影するシーン

iv 米軍パイロットの志願者が500 %増加

v 日本の歴代興行収入
日本の映画での売上高のこと。現在は、『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』が上映中だが、歴代最高を記録している。

もとひろ(論説委員・中学1年)

Photo by Charl Folscher on Unsplash

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