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良い学校というのは人によって違うよという話。

 これを書こうと思った発端は、大学通信が発表している面倒見の良い大学ランキングの記事を見たことである。全国2000校の進学校の進路指導部教諭にアンケートを取ってランキングするのだが、金沢工業大学は16年連続で1位、それも2位に倍近いポイント差をつけての1位である。かなり前から就職に力を入れているので有名な大学で、テレビや雑誌等に取り上げられていた大学だし、1位も納得ではある。金沢工業大学やランキングに載っている大学は相当な努力をして今の結果を得ているわけだし、そもそもランキングに載りたいと思って努力したわけではないだろうが、進路の先生に評価されているということではリスペクトに値する大学である。

 本題は、このランキングに載っている大学のことではなく、大学にもなって面倒見が良いって…と頭をよぎったのがきっかけで、良い学校の基準ってなんだろうと考えたら、人によって違うよなと思った次第で。

 上記の面倒見の良い大学ランキングは、そもそもどうなの?って声も聞かれて、なんとなく喉に骨が刺さっているような感じになるのだが、それは、大学生にもなって面倒見が良く手取り足取りされないと何もできないのかという疑問からだろう。高校までは先生から教えてもらう、大学は自分で学ぶところだという価値観(大昔のものかもしれないが)からすると違和感があるのも確かだ。高校の先生からすると、偏差値ではそんなに秀才でもない生徒を受け入れてくれて、名の通った企業に就職させるというゴールだけではなく、その間の学びもゼミの充実を図る等、各大学で創意工夫して生徒を成長させてくれる学校ということなのだろうが、いかにも高校の先生での視点だと思うのは穿ちすぎだろうか。

 確かに今の時代、何をやりたいかわからないから大学に行くなんて悠長なことは許されないのかもしれない。大学進学するのにオープンキャンパスや入試、入学式にも保護者が同席する時代である。昔は一人っ子は大事にされて甘やかされてというイメージがあったが、今は兄弟姉妹がいてもいなくても昔の一人っ子のようなイメージになっている。生徒本人よりスポンサーの保護者が納得するかどうかというところが、その学校に進学させるかどうかの分かれ目になっている。本当にそれで良いのか?

 高校生に言いたいのは、面倒見の良い学校に入るのは良い。だけど、そこで受け身になってはいけないということである。社会人になっても(新卒ではなく、ある程度の年齢になっても)マニュアルが無いからわかりませんとか、教えてもらってないからわかりません出来ませんのオンパレードになってしまう。実際そういう人は一定数いるが、それではダメだということである。ぜひ、面倒見の良い学校のシステムを利用して、与えられるのを待つ訳ではない自分のキャリアプランを考えてほしいと思う。ということは、自分にとっての良い学校というのは、人によって違ってくるということである。他人に流されず、保護者に忖度せず、自分自身が良いと思う学校を見つけて進学してほしいと思う。

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