ザ・就活!「ガクチカ」って何?って思ったら話すことが無いって話。

 2021年の就活シーズンも10月に内定式を終えた後も活動している人がいるとはいえ、もう終盤戦である。そして就活の主役は、今の大学3年生の2022年シーズンに移っていくわけであるが、「ガクチカ」って聞いたことがあるだろうか?「ガクチカ」とは、「学生時代に力を入れたこと」の略らしい。何でも略すなと言いたいが、就活自体が就職活動の略なのでそういう時代なのだろう。

 この「ガクチカ」、何が問題かというと、今の大学3年生は2年生~3年生の今までコロナ禍であったため、クラブ・サークル活動やアルバイト等を大幅に制限されていた上に、授業もほぼリモートだったため、学生時代に力を入れたことが無い(正確には、就活の面接で言えるほどのことが無い)ことである。留学や学外イベント等も軒並み中止になって、何もアピールするものが無いと大騒ぎになっているというわけである。

 これ、学生側の焦りもわからなくはないが、面接は自慢大会ではないので、学生時代に力を入れたことが無ければ落とすというような単純なものではない。そもそも、新卒採用の面接は社会人の中途採用面接とは異なり、実績を測るようなものにはならない。基本的には、その学生の能力や意欲をベースとした採用になってしまう。その上で、「ガクチカ」を含む質問は、きちんとしたやりとりができるか、どのような性格をしているのか、そういうものを見るための質問であるため、そこでの答え方が重要で、「ガクチカ」のあるなし自体が重要なのではないということである。

 面接で測っているのは、コミュニケーション能力としてのやり取りをきちんとできるか、変に切れたりしないか(嘘だと思うかもしれませんが、実際にいます。)、どのような状態でも再現性のある能力や性格を見ている。面接でちゃんとした会話になるのは、100人中10人いたら良い方である。これは、社会人の中途採用面接であっても同じで、そもそもちゃんとした会話が成立するのが100人中10人に満たない。会話が成立するのが1割以下というと嘘だろうと思われると思うが、実際面接するとそんなものである。なので、一番重要なのは、その1割にきちんと入るということであって、「ガクチカ」ではない。力を入れたことがなかった理由を理路整然と話せた方が実は印象が良いということだ。ここでいう会話が成立するというのは、質問と回答がキャッチボールできているということであり、特段難しいことではない。しかし、面接では、質問に対して正面から答えない人がビックリするぐらい多いということである。面接官を1度でもやったことのある経験者であれば賛同してもらえるのではないだろうか。

 また、学問研究としてこういうことをやっていましたというのは、立派な個性になるということである。東京オリンピックの女子ボクシングの金メダリストの入江聖奈さんは、カエルが大好きでツイッターではカエルのことを発信しまくっている。かなりカエルに関しては詳しい。彼女が就活の面接で「ガクチカ」でまず言うのはボクシングだろうが、カエルに関しても話せるし、結構なゲーム好きでもある。こうしてキャラが立っている人の方が、差別化という点で目立つし、しかも、テレビのゲストで話していることを聞いていると、理路整然としていて地頭が良いことが伺える。こういう人は間違いなく面接を突破していく。金メダリストだからではなく、その他の要素だけだったとしても面接を突破するだろうなと予想ができる。なので、「ガクチカ」が無かったとしても、恐れるに足らずである。まずは、何が自分の魅力なのか、自分の棚卸から始めてみたらいかがだろうか。

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