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美術館の内覧会ってなんぞや [一般公開のその前に]

このところ、気合いを入れてnoteで長文を書いていたので、今日は息抜きがわりに短めに。

内覧会って、知ってますか?

そういえば、美術館関係者以外あまり知らないかもしれませんね。不動産用語でマンションの内覧(物件購入前に建物の中を実際に見ること)という言葉もありますが、ここでいうのは展覧会の内覧会です。

内覧会の招待状はこんなの

どんなことをするの?

内覧会とは、展覧会を関係者にのみ公開するイベントです。一般公開に先駆けて、じっくり展示をみることができます。おみやげに図録ももらえます。

大型企画展となると、仰々しく開会式があったり、ごくまれにレセプションパーティーで、軽い飲食が提供されることもあります(滅多にないよ)。

いつするの?

内覧会は基本的に展覧会開幕の前日に行います。展覧会は土曜日から始まるパターンが多いので、内覧会は金曜日によく行われます。

誰が呼ばれるの?

一言で言うと関係者です。メディア関係者、学芸員、大学の研究者、スポンサー、その他展覧会に携わった人などなど。

何のためにするの?

一番の目的は広報ですね。メディア関係者(新聞記者、雑誌編集者、ウェブライター)を招待して、展覧会の紹介をしてもらうのが目的です。そのため内覧会では、撮影可とされる場合が多いです。バンバン写真を撮ってもらって、記事にしてもらうというわけです。担当学芸員が企画内容について口頭で説明したりもします。

それからスポンサー企業の接待的な意味合いもあるかな。後援に入っている会社には内覧会の招待状が配られます。「ご協力のおかげでこんな立派な展覧会が開催できました!あざす!」とお披露目するのですね。

あとは、関係者同士の社交場、情報交換の場ともなります。だいたいどこの内覧会にも登場するフットワークの軽い人とかがいるもんです。先ほど言った通り、内覧会は平日に行われることが多いので、学芸員はまぁ興味がある内覧会だけ行くというのが実情ですね(内覧会当日に行けない場合でも、招待状があれば会期中も入館できるので、ありがたく使わせてもらいます)。

行くためにはどうすればいいの?

最後に、じゃあ私も内覧会に行ってみたい!と思ったら、どうすればいいんだろう。

関係者になる、しかないんだけど、そう言われてもですよね…。

何らかの仕事で、そこの美術館の学芸員と名刺交換すると、気を使って内覧会の案内を送ってくれることもあります。

全然美術館と接点ない人の場合、展覧会情報とか展覧会レポートとかをブログ(noteでもよし)に書いて、SNSでもシェアして、ブログにアクセスが集まるところまで育てることができたら(影響力のあるブロガーになったら)、たぶん呼ばれるようになりますよ。WEBメディアを起ち上げて、自主的にメディア関係者になる、というのも手かな。

以上。


バックナンバーはここで一覧できます(我ながら結構たくさん書いてるなぁ)。