065.『都市の〈隙間〉からまちをつくろう ドイツ・ライプツィヒに学ぶ空き家と空き地のつかいかた』大谷悠 著
“ ―― 不動産市場からも都市計画からも見放された都市の〈隙間〉こそが、人びとが自らの手であらたなアクティビティをおこし、まちをつくり変えていく舞台となるのだ “
日本に先駆けて急激な人口減少を経験した都市、ライプツィヒ。空き家と空き地の大量出現に大混乱する行政と市場をしり目に、〈隙間〉で生き生きと活動を始めたのは、資金もスキルもない「素人」たちだった!自分たちの手でまちをつくりつづける6事例の試行錯誤から、不安定な時でもシステムに頼らず生き抜くヒントを探る。
●はじめに|都市の〈隙間〉とはなにか
都市の〈隙間〉からまちをつくるということ
ドイツ中部、人口約60万人の都市ライプツィヒ(2019年1月時点)。そのメインストリートの一角に、[日本の家]があります。イベントスペースは約40㎡と手狭であるにもかかわらず、週に150人前後、年に総勢7,000人があつまる、ライプツィヒでは名の知れた交流拠点。毎週2回開催されている「ごはんの会(Küche für Alle)」では、近隣に住む子どもからお年寄り、旅人、アーティスト、ミュージシャン、学者、学生、難民と、世界のさまざまなところから来た言語も文化も宗教も年齢も性別も異なる人びとが集い、共に料理をし、食べ、飲み、歌い、語り合い、学び合う。そんな瞬間が積み重ねられています。今でこそ[日本の家]は、「社会的包摂(Social Inclusion)」を実践するコミュニティ・スペースとして国内外のメディアで紹介されるようになっていますが、2011年の立ち上げメンバーはわたしを含む数人の日本人、つまり外国人。しかも、企業や大学や行政とのコネクションや資金力があるわけでも、まちづくりの知識や経験があるわけでもない素人グループでした。カネもコネもノウハウもないわたしたちがなぜ、ライプツィヒを代表するような交流拠点を創り出すことになったのか。その鍵となったのが、この本のキーワードである都市の〈隙間〉なのです。
1990年代に起きた人口の急減で、ライプツィヒの不動産価値は暴落。市内に次々と空き家や空き地が出現しました。人口減少と空き家・空き地問題は近年の日本でもさかんに取り沙汰されていますが、ライプツィヒは一足先にそれを経験します。不動産市場が機能しなくなるなか、ライプツィヒはいかにして空き家や空き地といった「やっかいな空間」を解決したのか、という点に関心が集まり、日本にも「不動産市場を『正常化』させて都市再生に成功した優等生」として紹介されてきました。
しかし、ライプツィヒのまちづくりの現場にいたわたしからすると、「不動産価値のない空き家・空き地は、都市にとって無用なものであり、問題であり、解消すべきである」と一面的に捉えることは、間違いだと考えています。なぜなら、廃れたまちを自らの手で再生しようと立ち上がった住民たちが、都市農園、子どもの遊び場づくり、芸術文化拠点といった多様な活動を展開するうえで、不動産市場にも行政にも見捨てられた空き家・空き地がとても重要な役割を担っていたことを目の当たりにしたからです(2章を参照)。なにより、わたしたちの活動[日本の家]が、衰退商店街の一角で長年放ったらかしにされていた空き家を、家賃無料・現状復帰義務無しで好き放題に使うことができたからこそ始まりました(3章を参照)。
ですから本書は、不動産市場や都市計画の力が及ばない都市空間に着目し、そこで生じたことを丹念に追っていくことから始めます。このような空間を、市場や行政によるコントロールの隙間に落ち込んでいる、という意味合いから、都市の〈隙間〉と名付けることにします。現代を生きるわたしたちは、いつのまにか、都市空間といえばすべからく「市場で取引されるべきもの」あるいは「行政によって整備されるべきもの」だと思い込んでいないでしょうか。しかし考えてみれば、取引されたり整備されたりするずっと前から空間は存在しているわけで、結論をすこし先走って言ってしまえば、〈隙間〉はそうした現代社会に規定された諸々によって見えづらくなっている「空間本来の姿」なのです(終章を参照)。
この本は「空き家・空き地に対してどのような利活用の施策を打ち出すべきか」という都市計画的な解法を示すわけでも、「空き家・空き地の不動産価値をいかに上昇させ、市場にもどすか」といういわゆる不動産リノベーションの解法を示すわけでもありません。そうではなくて、不動産市場からも都市計画からも見放された都市の〈隙間〉こそが、人びとが自らの手であらたなアクティビティをおこし、まちをつくり変えていく舞台となるのだという視点から、〈隙間〉に生じた人びとの蠢きをじっくりと紐解き、これからの都市を考えていくことを目的としています。
空き家・空き地を「問題の解決」で語る限界
都市の〈隙間〉に着目するうえで、まずは現在用いられている空き家・空き地問題の解決方法を把握しておきましょう。ここでは、「不動産活用で“稼ぐ”」、「公益的空間として“整備する”」「歴史的建築物として“保存する”」「“無くす”」の4つに整理します。
方法1. リノベーションして「稼ぐ」(市場的価値に基づく再生)
空き家・空き地を活用されていない不動産=遊休不動産とみなす。改修・用途変更してあらたなコンテンツを入れ込み、不動産的な価値を高めて、再び市場に流通させるという方法。地域の空き家・空き地をあらたに「稼げる空間にする」ことで、地域のエリア価値を上昇させることを目指す。
方法2. 公益施設として「整備する」(公益的価値に基づく再生)
行政や公益財団などが、空き家・空き地を公益的な目的のために再び整備するという方法。使われなくなった学校などの公共施設を高齢者施設、自然体験施設、芸術文化拠点などあらたな地域のニーズに対応した施設として再生したり、民間の空き家を保育施設や福祉施設として整備するなど。近年では特に、公益的な施設の運営に市場性をもったサービスを組み合わせる、方法1.と2.を合わせる「公民連携」というアプローチが注目されている。
方法3. 文化財として「保存する」(歴史的価値に基づく再生)
文化的・歴史的に重要な建築を保存する方法。ただし保全改修のための補助金だけで建物を維持することは難しい。歴史性がもたらす付加価値を活かしてカフェ、レストラン、宿泊施設などへとリノベーションすることで不動産としての市場性を高めたり、博物館や歴史資料館などの公益的施設として「動態保存」しながら活用するなど、方法1. と方法2. のオプションとなっている。
方法4. 無くす
長期間にわたって放置されてしまった空き家を、倒壊の危険性や防犯の観点から「撤去する」というもの。行政が所有者に対して取り壊しのための助成金を拠出する制度が近年整備されている。空き地に関しても再開発せず、自然に返す「間かんれい戻」を行う。
大体の空き家・空き地の再生は上に記した4つの方法を用いているはずです。しかし、再生の手法以前に、そもそもなぜ空き家は空き家となってしまったのか、という原因まで遡って考えてみると、一筋縄ではいかない現実が見えてきます。
ある衰退地域に立地する空き店舗を例にとってみましょう。そのままの状態ではとても家賃収入は見込めませんし、どれだけうまくリノベーションしても借り手がつかず資金が回収できません。それなりに古い建物で、歴史的価値が無いわけではないものの、かといって重要文化財になるようなレベルではない。一方わざわざ(お金をかけて)取り壊すほど傷んでいるわけでもなく、所有者も壊すのは忍びないと思っている。つまり「稼げない、整備できない、保存できない、無くせない」空間として、都市空間に取り残されているのです。これはほかにも、接道が無いために取り残されている斜面地の空き家、上モノを取り壊したあと需要がなく放置されている住宅地の空き地、操業は終わっているもののリノベーションにも取り壊しにも費用がかかるので放置されている工場など、さまざまなケースが考えられます。このような「中途半端」な空き家や空き地が、都市に大量かつランダムに発生していることが空き家・空き地「問題」の本質なのです。次頁の図でいえば、政策的にあるいは不動産的になにかしらの「対策」をとることで解決を図ろうとしても、グレーゾーンを脱することができずフラフラとそこに漂っている多数の空間があるわけです。ですから、空き家・空き地を「問題」と捉えて、解決方法を探すアプローチには、どうしても限界があるのです。
この「稼げない、整備できない、保存できない、無くせない」中途半端な空間こそが、まさに都市の〈隙間〉です。不動産的・政策的に「解決する」することが難しい都市の〈隙間〉。ならば「解決」を拙速に追い求めるのではなく、今実際に存在する〈隙間〉でなにが生じ、あるいは生じうるのかをじっくり観察することから始めてみてはどうでしょう。つまり、下図のグレーゾーンに漂っている不明瞭な空間=〈隙間〉たちを「正常な状態」へと救出する方法を追い求めるのではなく、〈隙間〉そのものに着目し、そこでおこる蠢きを丹念に紐解いていくことで、これからの都市を考える手がかりを見いだそう、という試みです。
アリになって都市の〈隙間〉に潜り込んでみよう
では、都市の〈隙間〉に迫っていくには、どうしたらよいでしょうか。タカとアリの2つ視点で例えてみます。タカの視点は、空から全体をまんべんなく見回し、予測と計画を立て、未来に対して最適解を探すときに役立ちます。都市計画などを専門とするみなさんは、タカの視点で都市を見渡すことを求められる場面が多いはずです。しかし人口の急増減や都市住民の多様化など、これまで経験したことの無い急激な変化が都市を襲うなか、未来は不確かで見通しづらいものになっています。山にモヤがかかるように、先行き不透明な状態では自慢の目が使えず、タカの視点だけで最適解を探り当てるのは困難です。
一方、同じ状況をアリの視点から見てみると、そこにはタカの視点からは見えないさまざまなリアリティがあることに気づきます。アリたちはモヤのかかった山の中で、さまざまな変化にさらされつつも、地表を這いずりまわり、岩陰や木の根元に〈隙間〉を見つけてはそこに巣をつくり、知恵を出し合い、頭と手を動かし、ネットワークを広げ、たくましく蠢き、生きています。タカの視点からは絶望的な状況に思えても、アリの視点で見てみると、ワクワクするような発見が潜んでいるのであり、それがこれからの都市を考えるうえで重要な示唆を与えてくれるのです。
ですから山にモヤがかかっているときは、タカの視点だけでなく自分自身が1匹のアリとなって、〈隙間〉に入り込み、ほかのアリと関わり合いながら、触覚を存分に広げて右往左往してみる必要があるのです。この本はそんなアリの視点でこれからの都市を考えていきます。
本書は全5章からなります。1章は、〈隙間〉をめぐり繰り広げられた、ライプツィヒの行政と住民間のダイナミックなやり取りの歴史について。1990 ~ 2020年までの30年は、予測不能な社会変動の連続でした。激しい状況変化に振り回されながらも、なんとか都市が破綻しないように緊張感をもって大胆な政策をうっていった行政と、〈隙間〉に価値を見いだした住民たちの間で繰り広げられた対立と協調を軸に見ていきます。 2章は、5つの住民主体の事例について、活動遍歴と運営の舞台裏に着目します。子育て、環境問題、文化芸術など多様なテーマで活動するこの5つの事例は、すべて都市の〈隙間〉から始まり、いまやライプツィヒを代表するプロジェクトとなっています。 3章は、筆者が仲間と共に立ち上げた、ライプツィヒ[日本の家]の活動を現場の視点から丹念に追っていきます。特に有機的に再編されつづける運営者たちのつながりの変化がポイントです。[日本の家]という、10年弱にわたって繰り広げられた、あるアリの巣における人びとの蠢きを、当事者の視点から探求しています。 1章から3章まで、ライプツィヒの〈隙間〉をアリの視点で這いずり回ることで得られた知見をもとに、都市にまつわる多様な言説を参照しつつ、〈隙間〉の存在が都市の未来になにをもたらすのかを終章で論じていきます。
さ、準備ができました。ここからしばらく、ライプツィヒの都市の〈隙間〉で生活し、活動し、蠢いてきた1匹のアリであるわたしの視点にお付き合いください。どこでもドアでライプツィヒに飛び、スモールライトでアリになって、都市の〈隙間〉をめぐる旅に出発しましょう!
●書籍目次
序章|都市の〈隙間〉とはなにか
都市の〈隙間〉からまちをつくるということ
空き家・空き地を「問題の解決」で語る限界
アリになって都市の〈隙間〉に潜り込んでみよう
1章|都市の〈隙間〉を巡るライプツィヒの30年史
ライプツィヒにようこそ!
30年間外れつづけた人口予測
前史:革命世代と英雄都市ライプツィヒ
1990年代:縮小都市、ライプツィヒはまだ救えるか?
2000年代前半:都市に穴をあける「穿穴都市」政策
出口の見えない衰退とあらたな都市戦略
戦略①「最悪のシナリオ」を市民と共有する
戦略②「逆転の発想」で都市に穴をあける
2000年代後半:空き家・空き地で盛り上がる住民の活動
「穿穴都市」への批判:取り壊しよりも保全を優先するべき
不動産価値も歴史的価値も無い空き家を救うには?:「家守の家」の誕生
つまらない暫定緑地を整備するくらいならわたしたちが使う!
小さな民主主義の実践:「革命世代」によるまちづくり
「ライプツィヒの自由」:空き家・空き地は資源であるという発見
結局、「穿穴都市」は失敗だったのか?
2010年代:「ドイツで一番住みたいまち」のあらたな課題
謎の人口急増?突如ブームタウンとなったライプツィヒ
急成長による変化①:不動産市場の急騰
急成長による変化②:移民・難民の流入
人口増加が招いた新たな都市課題 : インテグレーションとジェントリフィケーション
不動産市場から引っこ抜かれた空間の重要性
岐路に立つ「ライプツィヒの自由」
4度変化したライプツィヒにおける〈隙間〉の意味
〈隙間〉を無くす- 1990年代
〈隙間〉を利用する- 2000年代前半
〈隙間〉をウリにする- 2000年代後半
〈隙間〉を維持する- 2010年代
[コラム]都市の〈隙間〉に芽生えた4つの仕組み
1. 空き家・空き地の占拠 : スクウォット
2. 空き地の暫定利用: 利用許諾協定による「暫定緑地」
3. 空き家の暫定利用:ハウスハルテン「家守の家」
4. 空き家の非営利な共同利用:「ハウスプロジェクト」
2章|都市の〈隙間〉におこった5つの実践
都市の〈隙間〉は住民の活動に大きな役割を果たした
No.1 本の子ども ― 空き家と失業者がつくるクリエイティブな絵本工房
子どもの創造性を引き出す
アパートの空き部屋で始まった活動
空き家の暫定利用を手がかりに活動が本格化
クリエイティブな「失業者」
拠点の引っ越しと幼稚園経営のスタート
公益的な事業への展開:絵本づくりを通じて地域課題に挑む
活動の安定とチャレンジは両立しない
No.2 ロースマルクト通りの中庭 ― プライベート空間を地域に開く
24時間365日立ち入り「自由」な住宅の中庭
革命世代による暫定緑地の整備
安全と自由を両立させる:地域の子どもたちに開かれた緑地
住民の世代交代:子どもたちの成長と庭のプライベート化
No.3 みんなの庭 ― ゴミだらけの空き地に生まれた都市農園
子どもたちの歓声が響きわたるコミュニティガーデン
親たちの行動力:衰退地域に子どもの遊び場をつくりたい
住民が自ら手がける空き地活用のモデルケースとなる
押し寄せる再開発の波:9割の土地を失うという試練
持ち前のDIY精神で次なる展開へ
No.4 ギーサー16 ― 廃工場を占拠したスクウォッターによる文化施設
怪しげな工場跡地に住み着いたスクウォッターたち
水も電気も通らない廃墟から知る人ぞ知る文化拠点へ
建物を購入したら活動が停滞した
0円ショップと難民危機:地域に開かれる転機
理念先行型で行き当たりばったりな運営の功罪
No.5 クンツシュトッフェとハウスプロジェクトLSW33 ―不動産市場から引っこ抜かれたものづくりのコロニー
捨てずに直そう:地域に根付いたアップサイクリング工房
最も衰退した通りに目を付けたクリエイターたち
暫定利用の限界とハウスプロジェクトの開始
ブランチの会とストリートフェスティバル:地域のまちづくり拠点へ
目的なくフラッと立ち寄れる「適当」さの価値
生活保護を受給してまちづくり活動をする人びと
〈隙間〉に生まれた「素人」たちの活動
大事なのは「空間」:カネやコネやノウハウはあとからついてくる
「自分たちのため」が「地域のため」へと変化した:活動のプロセスで生じた公益性
活動が安定するとダイナミズムは失われる:いいとこ取りはできない
3章 |日本の家:まちを「つくりつづける」素人の暇人たち
言葉や文化の壁をこえて集えるまちのリビング
多様な人が暮らすアイゼンバーン通りの一角で
世界中から集う人びと
場をつくるのは自由な時間をもつ素人の暇人たち
経営的に成り立っているのか?
4期に分けて紐解く「アリの巣」の実態
I. 黎明期:暇だから始めた「家」づくり
ドイツでニートだった日本人の思い付き
「ハウスハルテン」との出会いでライプツィヒへ
「家」づくりの過程で人とつながる
まちづくりワークショップで地域に根付く
パトロンの出現とあらたな拠点への引っ越し
黎明期の活動とネットワーク
II. 転換期:ごはんの会の始まり
ネタ切れ状態に陥った
「ごはんの会」を始めた3人の暇人
地区に若者が流入することで活動が盛り上がる
「ドイツ最悪の通り」という好条件
家賃の値上がりとキオスクへの登録
転換期の活動とネットワーク
III. 発展期:さまざまな人びとがあつまる地域のリビングへ
欧州難民危機という大きなインパクト
誰もが「もてなす側」になれるということ
素人たちが共に手を動かし場をつくりつづける
「フラフラした日本人」がつくるドイツ社会と外国人の接点
予測不能なトラブルの連続:アルコール・ドラッグ・ハラスメント・盗難
空間と活動を巡る運営者間のコンフリクト
やっかいなことが次々おこる日々:それでも場を開きつづける理由
発展期の活動とネットワーク
IV. 再転換期:メンバーの交代とあたらしい体制
日本人の運営者が相次いで運営から離れる
運営チームの国際化とあらたな課題
日本でも活動が知られるようになる
民主的で安定的な運営とその短所
再転換期の活動とネットワーク
「いいとこ取り」できない体験から得られる気づき
まちづくりとは結果ではなくプロセス
「多様性」の生々しさのなかにある豊かさ
葛藤と衝突があるからこそ連帯がある
「スカスカ」と「ギチギチ」を繰り返す空間
終章|〈隙間〉から見えてくる都市の未来
〈隙間〉を読み解く3つのポイント
①制御できないからこそ住民と行政が顔つき合わせる契機となる
〈隙間〉は都市計画的にコントロールできるか?
住民と行政の対立と協働を促す〈隙間〉
②「素人」がまちをつくることを後押しする
「施設化」されていない空間で育まれる活動たち
「素人」がまちをつくる:手足と五感を駆使したクリエイティビティの発揮
まちに必要なのは、だれもが「素人」として〈現れる〉場所
③多様性と偶然性に満ちた生々しい関わり合いの舞台
ユートピアであるはずの〈隙間〉におこるドロドロとした群像劇
人びとを動揺させ対立と連帯を迫る物理的空間の特徴
私たちの〈あいだ〉にある都市の〈隙間〉:関わり合いつづけるために
都市の〈隙間〉でモヤモヤした未来を引き受ける訓練をしよう
あとがき| わたしの遊び場:神社裏の空き地からライプツィヒの空き家へ
☟本書の詳細はこちら
『都市の〈隙間〉からまちをつくろう ドイツ・ライプツィヒに学ぶ空き家と空き地のつかいかた』大谷悠 著
体 裁 四六・240頁・定価 本体2200円+税
ISBN 978-4-7615-2747-1
発行日 2020/11/05
装 丁 星野恵子
本文デザイン 美馬智