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外資ベンチャーに足を踏み入れたら転職人生になった

日本経済新聞とnoteとの共同企画で「#転職体験記」の投稿を募集しているので、私のストーリーを書いてみます。

『外資ITベンチャー』ってどんなところ?」で、新卒で日系メーカーに就職した私が外資企業に転職するまでの経緯を書きました。その会社ではその後アメリカ本社へ転籍したのですが、約4年で帰国し、他の外資企業に転職しました。その後は数年ごとに転職して外資企業を渡り歩く人生です。一度外資ベンチャーに身を置くとそうなることがある種必然でもあります。日系企業に転職するという選択肢は全く頭にありません。アメリカにいるときに目の前で同僚がスパっと解雇されるのを目の当たりにしましたので、雇用側がそうなので、雇用される側も転職することを常に視野に入れておく必要があると思ったものです。


外資では転職の頻度が高くなる理由

転職史の詳細は後述しますが、転職するきっかけや理由をまとめると:

  • 役割を変えたい

  • その会社のビジネスが下降気味(リストラに遭うことも)

  • テクノロジーが陳腐化

  • 買収されてポジションが無くなる

  • その会社で自分のキャリアの先行きが見えない

ベンチャー企業だと最初は「尖って」いるかもしれませんが、そのサービス/テクノロジーがコモディティ化するのは意外に早いものです。それに規模が小さい会社では役割を変えたくてもなかなか異動が叶わない、もっと上のポジションを狙いたくても席が無い・空かないので、社外に機会を求めるしかなくなるのです。

また、外資ベンチャーだとどの会社に行ってもだいたい組織構成は同じだし、やることも大同小異。何を求められているか大体わかりますし、採用する側も外資経験者だったら大丈夫だろうという期待もあります。扱うサービスや技術の部分は勉強が必要ですが、それは大したハードルではありません。

このような理由で転職を繰り返す人生になりました。以下がその歴史です。

私の外資転職史

4年間のアメリカ生活から帰国して就職したのはアメリカ系の通信機器メーカーでした。日本の大手通信会社からの受注が見込まれていて、そのプロジェクト要員としての就職でした。しかし結局その受注に失敗し、私のポジションは宙に浮くことに。社内に別のポジションを求めましたが、思うような職種が見つからず、2か月ほどで退職することに。
その後は2か月ほどの転職活動の末、アメリカ系ソフトウェア企業に開発エンジニアとして就職しました。外資企業の日本オフィスに開発のポジションがあるというのは珍しいので、大変満足な転職でした。この時には採用エージェントのお世話になりました。

その会社で数年ソフトウェアエンジニアとして勤務しましたが、年齢が30台半ばになってくると「このまま開発エンジニア一本では将来まずいのではないか」「フィールドに出なくてはいけないのではないか」と思うようになります(「フィールドに出る」とはお客さんに対峙する役割になること、B2Bなので「お客さん」とはクライアント企業ということです)。

その会社内で役割を変えるという方法もあったのかもしれませんが、公式にはポジションが変わったとしても自分が担当していたプログラムのメンテナンスは付いて回るのは目に見えていたこと、また知り合いから誘いがあったこともあり、「フィールドに出る」ポジションで他社に転職。

しかし2年後にはその会社も日本でのビジネスが行き詰ってきて、先が見えない状態に。扱っているサービス/テクノロジーももうエッジの効いているとは言い難いものでしたので、エージェントに紹介された新しい分野の北欧系の会社に転職。

その会社にはプロジェクトマネージャーのポジションで入社しましたが、しばらくするとサービスのエンジニアを束ねるマネージャー職を任せられるように。テクノロジーも当時は先端的でしたし、やりがいのあるポジションでした。しかし尖った会社は大手に目を付けられるもの。買収され、その米系大手企業のルールに縛られるようになると、社内調整に忙殺され、すっかりつまらない仕事になってしまいました。またその会社への統合が進むにつれて、自分のポジションが無くなることは目に見えていたので自ら身を引くことにしました。

次の就職先も決まらないまま退職してしまったのですが、「すぐに次は見つかるだろう」と甘く見ていたらちょっと苦労しました。転職活動を始めた途端に東日本大震災が発生し、各社採用を凍結してしまったのです。数社のエージェントに登録して、10社以上に応募、8ヵ月に及んだ就職活動を経て、英系の会社のサポートマネージャー職を得ました。ただ、「サポート」というポジションは正直には望んでいた役割ではなく、いつかはプロジェクトマネージャーに戻りたいと考えていました。2年半後には知り合いから誘われて他社に転職しました。

転職した会社はベンチャーA社とB社がマージして、面白いことが起こりそうな気がしていました。A社のビジネスはすでに日本で展開していて、B社のサービスを立ち上げようとしていました。わたしはそのB社側のビジネスに期待していたのですが、全く軌道に乗らず。以前に一緒に仕事していた知り合いからの誘いもあり、1年で転職。

現在はその転職先で勤務しています。その会社は買収されて別の会社になったのですが、ポジションが無くなることもなく頑張っています。

新卒での就職以降転職は10回、途中勤めていた会社が買収されて会社が変わったことも2回ありましたので、経験社数は13。自慢することではありませんが、転職回数は日本ではかなり多い方だと思います。

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