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「外資ITベンチャー」ってどんなところ?

こんにちは。初めて投稿します。

約30年前にいわゆる「外資ベンチャー」の世界に足を踏み入れて以来、技術者として数年ごとに転職を繰り返し外資ITベンチャー企業を渡り歩いてきました。何回かに分けてその経験を書いてみます。また外資IT企業との付き合い方についても私見を書きたいと考えています。


外資系企業に就職したきっかけ

新卒での就職失敗

新卒で就職した企業は今でいう"JTC"でした。超大手の電機メーカー。創業者が神のように崇められていて、社員はその哲学を叩き込まれます。入社時の研修は「これは軍隊か」と思うほどに規律が求められました。スピーチをするために役員が講堂に入場すると新入社員が一斉に起立して迎えるのですが、起立するタイミングが全員揃うように練習させられました。またスピーチの際に眠くなったら「鉛筆を腿に突き刺して目を覚ませ」とも。朝礼では社歌を歌う、創業記念式では万歳三唱で祝う、などなど、「この会社の文化は私には合わない」と感じてすぐに退職しました。

日本の中小企業に転職してみたものの、やはりうまくいかず「このままだとまずい」という危機感を覚えたのでした。大学卒業後3年が経過していましたが、これといった実績やスキルがあるわけでもなく「どこでもいいから就職できるところで頑張るしかない」と考えていました。

エージェントからの紹介

そんなときに登録してあった人材エージェントから「外資系のIT企業だが興味あるか」とのありがたいお話。まったく知らない分野の仕事でしたが藁にもすがる思いで面接を受けると意外にもトントン拍子で話が進み採用へ。家がちょっと遠かったので、「引っ越しするならその費用も補助する」というありがたいオファーもいただきました。
その費用補助を受けて事務所から徒歩圏内に引っ越して私の外資系企業に勤める人生がスタートしました。

外資系企業の日本支社の実態

その会社はアメリカ・カリフォルニア州に本社があり、米国内に3つの開発拠点があり、従業員は当時数百人規模だったと思います。米国外にあったのは日本支社しか無かったと記憶しています。

基本的には営業所

日本支社の役割は本国で開発した製品を日本国内で販売すること。営業とマーケティングが中心で30人くらいの社員がいました。日本の社長の一番の役割は本社から与えられた売り上げ目標を達成すること。社長室からはおそらく本社の誰かと話しているのであろう英語で電話している声がよく聞こえてきました。

開発部の役割は限定的

国内仕様に合わせた開発やカスタマイズのための開発部があり、私はそこに所属。製品のコアな部分は本国で作られているので、日本で開発するのはそのプラットフォームの上に乗るほんの一部の機能でした。後でわかったのですが、日本に開発部がある外資系企業は例外的です。日本国内向けの機能でも開発は本国が行う体制になっているところがほとんどだという印象があります。

次回以降の予告

その後この会社のアメリカ本社へ転籍、数年後に帰国して他の外資IT企業に転職することになるのですが、その経緯について書きます。
また、外資系企業での勤務の実態や、必要な英語力についても触れます。
その後は日本企業が外資ベンチャーと取引する場合に知っておくべき点についても書いてみようと思っています。乞うご期待。

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