「楽しい思い出」よりも大切なこと
こんにちは! ガイア自然学校です。
今回は、ガイア自然学校の代表、成田裕(なりたゆたか)によるコラムです。
プログラムで大切にしていることは「人」?
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小学生の頃、地域のボランティア団体が夏休みにキャンプを実施していて、それに参加しました。
川の水でごはん炊いたり、トイレの灯りがろうそくだったりと、今思い出すと時代を感じます。
学校ではちょっといじめられがちだったので、参加者が学校とは違うメンバーだったのが、逆に気楽でした。
普段は引っ込み自案な子どもでしたが同じグループになった子から「笑い方が面白いね。」と言われて、調子に乗ってよく笑ってました。
その時キャンプファイヤーで出し物をすることになって、なぜか主人公の水戸黄門を自らかって出た記憶があります。
なんでもないことですが、何かひとつ認められたことが嬉しかったことと、それに自信を持てたことがのびのびと自分らしく居ることができたんだと思います。
そんなことから、その地域のキャンプに行くのが大好きになっていました。
自然とかプログラムが思い出に残っている訳ではなく、どちらかと言うとその時に出会った「人」との出会いと体験が、自分の成長につながっている気がします。
何気ない会話、一緒にごはんを食べたこと、一緒に笑ったこと、一緒にケンカしたこと、一緒に泣いたこと…。
家族や学校などの普段とは違う人との関係性が、ふと自分のあり方「自分ってこうなんだ。」を気づかせてくれるきっかけだったように思います。
ガイア自然学校のキャンプでも、大切にしたいのはこうした「人」との関わりです。
自然やプログラム(釣りとかムシ採りとか)は、そのためのきっかけでしかありません。
長い目でみて、子どもたちの成長に繋がれば、それが一番いいと思っています。
文:成田裕
(「ガイア通信」バックナンバーより再掲載)
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これまでに自然の良い影響がどうのこうの述べてきましたが、自然さえあればいいというわけではありません。
子どもの成長のアプローチには、自然だけでなく子どもを支える大人の存在も必要だと考えています。
じゃあただ大人が自然の中に連れていくだけでいいのか?
子どもが危険な場所に行かないよう、大人が立っているだけでいいのか?
手間がかかることは、全部大人がやってしまっていいのか?
そう問われると、必ずしも「Yes」とは言えません。
例えば子どもと一緒に遊ぶ中で、こんな風に遊ぶと面白いけど、それ以上やるとこんなリスクがあるんだね、と両者が体感する。
そうすると、子どもの危険予測能力を伸ばすことができるし、大人も野外体験ならではのリスク管理ができるようになっていきます。
筆者の話になりますが、現役リーダーの時子どもたちと一緒に沖縄の無人島に一週間キャンプするプログラムに参加したことがあります。
快適な家やインフラすらない場所に一週間も共に過ごすと、本当に色んなことがありました。
ホームシックになったり、班のメンバー同士でケンカが勃発したり、台風でテントが水浸しになったり…。
もちろんそれらの渦中にいた時は心中穏やかではありませんでした。
でも色んなことが起こることで、子どもたち一人ひとりの素敵なところが見えました。
自分からは積極的に主張はしないけど他人の話をしっかり聴いてくれる子、頼まれたら快く引き受けてくれる子、何かあったら真っ先に行動してくれる子、口は悪いけど優しくて本質を見抜く子…。
空港でさよならする時に、「あなたのこんなところが素敵だと思ったし、一緒にキャンプできてよかった」と伝えることができ、心がぽかぽかしたことは今でも覚えています。
物事には良い面/悪い面、長所/短所があり捉えようでもあります。
学校や家庭などの枠組の中では「評価」に値しなかったり、好ましく思われなかったりすることもあります。
それって、すごくもったいないことだと思います。
人間の魅力や個性は、通知表で○や×が付けられるものではないし、家庭内では悪い面が目立ってもキャンプでは良い面が輝くことがあるから。
「あなたが輝ける場所は、学校やおうちだけじゃないんだよ。
本当に色んな人、色んな世界があるんだよ。」
そんなことも、ガイアで行く自然や一緒に遊ぶリーダーの姿を見て感じてもらえたら、きっとどんな世の中でも前向きに生きていけるようになるでしょう。
ここまで読んで下さり、ありがとうございます!
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