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季節を味わう

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日本の自然や言葉の美しさについて、みのおエフエムの番組内で語ったことのまとめ。 主に、暦、季語、季節の花、季節の色について。
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2023年4月の記事一覧

4月の花の俳句(季節を味わう#0003)

4月の花の俳句(季節を味わう#0003)

「季節を味わう」では、毎月第4水曜日にその月の花を詠んだ俳句をご紹介します。あくまでも素人の好みで選んでおります。

【八重桜】奈良七重七堂伽藍八重桜   松尾芭蕉

数字へのこだわりと、音と文字両方で韻を踏んだ見事な句だと思います。奈良の古刹と八重咲きの桜の対比も美しい。
『小倉百人一首』の伊勢大輔の「いにしへの奈良の都の八重桜けふ九重ににほいぬるかな」を念頭に置いて作られたのかもしれません。

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日本の色 4月(季節を味わう#0002)

日本の色 4月(季節を味わう#0002)

「季節を味わう」では、毎月第3水曜日に季節を象徴する日本の色をピックアップ。
たくさんの色の中から私の好みで選びます。

平安時代のカラーコーディネート

平安時代、宮中の女性のおしゃれに、カラーコーディネートは重要な要素でした。
色を選ぶ基準の一つは「季節」。その季節に合う色を選び、重ねていくことで個性を表現したのです。これを「かさねの色目」と言います。
今もそうですが、おしゃれは後追いよりも先

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春の季語「山笑う」(季節を味わう#0001)

春の季語「山笑う」(季節を味わう#0001)

世界で一番短い詩、俳句。
「季節を味わう」では、毎月第2水曜日に俳句を俳句たらしめている季語を一つピックアップ。
その季語が使われている俳句も紹介します。あくまでも私の好みで。

春の山は微笑んでいる

女優 武井咲さん。
初めてそのお名前を見た時「たけい さき」さんだと思っていました。
「たけい えみ」さんだと知った時には、驚くと同時に素敵な名付けだと思いました。
「咲」を漢和辞典で調べてみると

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