なもなきひとの、なもなき日記、第0日「プロローグ」
私は、この世界で、私という人間が生きた足跡を残せただろうか。
私は、これまで何をしてきて、これから何をしようとするのか。
私は、いったい何者なのか。やりたいことは何なのか。
私は、、
私は、、、
わたしはこの世界では「なもなきひと」 ふと自分の足跡を振り返り見ると、そこにはぼんやりと、浅く、今にも風に吹かれて消えそうな窪みが、ただ点々とあるだけだった。
時には蛇行し、時にはつまづき、長く同じ位置で足踏みをしている跡も見える。
もう少し過去の足跡を見てみると、長いレールの