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Bye-bye My glory days

一度やってみたかった。
退職エントリといふもの(笑)
時代遅れ感も甚だしいですが、自分の興味を満たすこと・自身のログ取り・備忘録的に綴ってみます。


【20年勤めた会社を退職しました】

新卒入社以来20年にわたって勤めた株式会社栄光を、9月末付で退職致しました。そして10月からはCPAエクセレントパートナーズ株式会社に入社致します。新設部署の教務部にて教育企画開発ディレクターの任に就き、既存の教育サービスの課題解決やら、秋から立ち上がる新規事業のお手伝いやらをする予定です。

(英訳の肩書きはEducational Affairs Division Director of Project Planning & Development.長いけどカッチョええw)

入社以来20年ずっと一つの会社で勤めていた。これってこのご時世珍しいことですよね?僕もそう思っていました。つい先日、20年間勤めたことに対する感謝状もいただきました。「このご時世こんなに長く勤めて活躍してくれるのはめでたいことだ!」などとも仰っていただき…。

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しかし、時は不確実要素・変動要素MAXなWithコロナ世界。そもそも数年前からVUCA時代の到来が叫ばれていました。更には人寿命が企業寿命の3倍位以上にもなっている現代。さて、次の自分をどうアップデートしていこう…。

僕なりに出した一つの結論が退職・転職でした。


【20年間でやってきたこと】

今回の転職にあたり、改めて自分の20年を棚卸する機会がありました。自分の過ごしてきた20年を俯瞰すると、いろんな事をやってきたなぁ…と改めて感じました。その一部を箇条書きすると・・・

🐬エリアマネジメント(埼玉・横浜港北区・東京城北地区・仙台)
🐬生徒向け学習教材の国語編集作業(小4向けを中心に)
🐬個別専門教室埼玉1号店立上げ→後に個別事業戦略策定メンバー
🐬小4中1中2向け通学型企画立ち上げ支援&国語教材編集
🐬全社社員講師育成&組織開発研修プロジェクト
🐬グループ会社全体社内報アップデートプロジェクト
🐬小学校低学年向けアプリ学習業務提携
🐬地域事業オンラインコンテンツ開発&推進

などなど。他にも入試系プロジェクトやら何やら、通年習慣的なものを入れると本当に色々やっていました。どれもこれも、思い出す過去の記憶が美しいというのは本当ですね(笑)。多分当時は、どれも結構ヒイヒイ言いながらやっていたと思います。

特に強烈だったなぁ…と思うのは20代後半〜30にかけてやっていた地域の集合ゼミ運営責任者と講師育成&組織開発のプロジェクト。どちらも通常業務とは切り離していたので、基本は自分の休みの日に充ててやっていたのを思い出しました。週5日働く。週1日プロジェクト。週1日ゼミとか残務整理。休みはどこ?みたいな(笑)。でも、それが楽しくて仕方なかった。セルフブラック最高で、夢中になってやっていた時でした。自分が変わっていく・成長を実感できることが夢中になるエネルギーになっていたのをはっきりと覚えています。

勿論その全ての仕事が楽しかったのは、最終到達地点に常に生徒保護者の顔がイメージ出来る前提があったから。僕が関わった生徒・保護者の数は述べ8,000家庭を超えていると思います(10,000近い?超えたかな?)。本当に沢山の生徒保護者の皆様の人生に関わらせていただき、学ぶ事山の如しでした。


【なぜ退職したのか?】

20年も続けた会社を辞めるのは一体なぜ?そこまで続けたのに勿体無いのでは?転職活動中に他社の方にそんなことを言われたこともありました。20年続けた会社を辞めるということはよほど何かあったのでは・・・?そんなご心配を頂いたりもしたのですが、決して後ろ向きな理由ではありません。

すごく簡単にまとめてしまうと、運と縁とタイミング

ここ数年、特に強く感じていたこと。それは教育において、ちびっ子達の受験体験がその後の人生に及ぼす価値や影響の割合が、どんどん減少しているということでした。学歴が不要になってきている…ということではありません。学歴は、就職する・社会に出るにあたっての通行手形的機能としてはあいも変わらず強い影響力を持っているとは思います。良くも悪くも。

しかしながら、沢山の教え子の「それから」をリアルに見て感じる程の経験を積んだ結果、教育の「これから」を強く考え直すようになっていきました。世界の前提が変わってきているのに、大人の側が・社会の側が思っているより変わっていかない。教育こそ最も柔軟に変わっていかなければならないのに…。そんなことを強く思うようになったキッカケの一つがこの記事とか。

これらに鑑みて、受験と異なる切り口で社会に出てからも繋がり合い学び合える場をうまく作れないものか?そしてもっと実社会の手触り感がある、本当は大切なのに教育現場では触れられていない分野でこれからの教育価値を創り出せないか?そんな風に思っていた折に、近しい価値を共感共有できる人や組織に出会えた。つくづく運と縁だな…と思います。

タイミングという点においては、コロナという未知との遭遇も少なからず今回の決断に影響しました。…と、思っていたら世界でも同じ現象が起こっていますね。

8月末くらいのイギリス版wiredの記事にはコロナを機に多くの人が自主退職をしているエピソードがいくつか掲載されており、その中でマイクロソフトの調査したデータについても記載がありました。Withコロナの世界で自分と向き合う時間が増えた人は多く、その中でライフスタイル・価値基準の変化が少なからずあったのでしょうね。

コロナという事象により人々はデジタル世界に突然放り込まれ、その中で嫌が応にも自分と向き合う時間が増え、結果的に人間として・一個人として生きる本質を考えはじめた。このデジタルによるアナログ・ヒューマンタッチのアップデートという構図が何とも面白いなぁ…と感じたりもするわけです。


【次なる教育的興味:やりたいこと的な諸々】

僕自身がこの5〜6年、ずっと立ててきた問いがあります。

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答えらしきものはおおよそ出ていて、それはこの3つの問いの壁が縦に溶けていくことだと思っています。すなわち最高の「娯楽≒労働≒教育」となっていくことが最終到達地点なのでしょう、と。そしてこれらが実現に向かうということは、老若男女がそれぞれの興味や学びを元に、得た知見を娯楽なり労働なり変え社会に還元させていくことにもなるはず…と考えています。

そうすると次に起こるのはフリーランス・副業兼業・個人事業・プチ起業が一気に広まる「和製個(もしくはミニチーム)の時代」ビッグバン。するとすると、今まで以上に高校生を含めた老若男女が税務・会計知識をはじめとする金融リテラシーを身につけておく、あるいは気軽に学び合いシェアできる環境はごく自然に大切なものになっていきます。

実際、例えばランサーズという会社の2021年調査結果を見ると、広義のフリーランスもここ3年で約500万人増えているみたい。つまり160万人/年を上回るペースということ。そしておそらく国際情勢やコロナによる働き方の変化に鑑みると、この傾向はさらに加速するのだと思います。

そうそう、2022年からは高校での教育も大きく変わる予定です。ここでも今まで以上に金融・消費・主権・情報など社会と接続した学びが展開される予定なのですが…。2020年・2021年の小学校・中学校指導要領改訂現場のリアルを聞いてると…大丈夫かな…。

老若男女がより最適に・楽しく学び金融リテラシーを高める。自身を本質的に豊かにするために学び合う。それは世捨て人になることではないし、重厚長大な旧来型資本主義を追うわけでもない。アップデートされた資本主義構造の中で、自身とコミュニティにとって価値ある成長を追究する。結果、人生そのものが楽しくなる。

そしてそれらは一定期間学んだら終わり・資格をとったら終わり…ではなく、ある種の生涯教育としてコミュニティの中で切磋琢磨したり、対話を楽しみながらお互いに刺激を得ていくというのが今以上に求められる時代になってくると思います。というわけで、次なる野望・やりたいことをまとめると以下のような感じ。

①公認会計士を入り口に老若男女の金融リテラシーを高める場創り
②そのエッセンスを高校の教育指導要領変更に伴う課題解決支援へ
③働き方・学び方をベースに学び合うコミュニティ創り
④学びたい人にはオープンかつフリーに開かれる機会提供


【我思うやりたいことのホンネ】

上には偉そうにつらつら書き連ねましたが、最後に個人として思っているホンネを書いておきます。

一つ目。
まあ「やりたいこと」なんて嘘や建前でも良いんですよね(笑)。というか、そんな誰もが美しく夢や野望なんて持てん(笑)。僕の場合は「やりたい!」ではなく、自分がこれまで生きてきた中で

「こんなのは嫌だ!」
「なぜこんな思いをしなければいけないんだろう?」
「こんな状況からは脱しないと自分がダメになる」

こういったことを自分なりに感じ取って考えて、回避・改善するべく行動していったら何と無くやりたいことっぽくなっていたというのが正しいところ。

そもそも僕が教育に手をつけたのは、勉強が嫌いだったから&そんな僕が友達に簡単な解き方を教えたら喜ばれたからです。要は褒められたかっただけ(笑)

自己紹介の記事の中で父親がいなくなったことを書いていますが、その頃はそれなりにお金に苦労した記憶があります。で、僕が子供の頃・母親が働き盛りであった頃は、お金に関する格差を超えていくのは今よりかなり難しかった。今はクラウドファンディングなど、お金に関するハードルは下がったのかもしれません。でも、やっぱりお金に翻弄されたり、変に執着して輝きを失っている元ちびっ子も結構な数いるんですよね。そういう子達が相も変わらず社会に量産されてしまうこと、僕は嫌なんです。だから自分が嫌で幼少期に苦労を感じた金融という切り口に敢えて触れていく事で、これからの金融教育を自分なりにアップデートできないかな…とか思っています。


二つ目。
純粋に「40代過ぎたって、氷河期世代だって色々チャレンジできるぜ!」を、身を以て体現・表現してみたいという好奇心。生涯教育が、老若男女に開かれた学びが大切な時代になるにも関わらず、何だか周りにはチグハグな発言する人が…。「キャリアを考えるにあたり挑戦が大事だ!」と言った次の瞬間に、「でも歳を取ると障壁が増えるから若いうちにね…」とか言っちゃう。で、また次の瞬間「人生100年時代だ!」とか。どっちやねん!

中高生に熱く語りかけるくせに、ふとした瞬間に保守発言する中高年(笑)

確かに若いうち、10代20代の方が挑戦しやすいのは間違いないでしょう。日本の文化風土のお陰もあって。また経験値が少ない分、一つ一つの経験から得られる感動の瑞々しいこと✨

では大人になってからは?これまでの人生で積み重ねた時間の分感じ方が変わるだけのことであって、その人の受け取り方次第でどうとでもなると思います。その時・その瞬間を精一杯生きないと心は老いていくのでしょうね。たとえテクノロジーが発達して、限りなく不老不死に近づいたとしても。


三つ目。
旧来型の資本主義社会と新しい経済圏が同時に存在し、多層化する世界で伸び伸び生きたいし、そういう人を増やしたい。ちょっとフワッとしていますが最近よく思うことです。幻想を追わず、過度な重厚長大は無いにしても、時代に沿った新しい価値創造は続く。ならば数字もビジョンも追うことは大切なことだと思います。僕がかつて関わった元ちびっ子達と、多層化する世界を軽やかに行き来できるスキルやマインドセットを共に育みたいのです。そして黄金の中庸たる知性を目指したいです。やっぱり教育が僕の生涯のテーマなので。

社会に背を向けることなく、でも軽やかに新世紀を歩めるように「これからの教育」をアップデートし続ける自分でいたい。そんな風に今、思っています。


【最後に】

20年続けた会社です。繰り返しになりますが、決して後ろ向きな理由の退職ではありません。むしろ今尚大好きなお仕事です。愛しています。

でも。

愛し愛されてきたからこそ、20年も育てていただき社会人としても成人した訳で(笑)、独り立ちの時が来た…くらいに思っています。

さようなら栄光の日々。
いつかまた再会のその日まで。
本当にありがとうございました!

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さて、それではちょっくら新生活、始めてみます✨



追伸
「起業ですか?」「起業しないんですか?」とこの1ヶ月よく質問されましたが、僕の人生は「自ら拓くのではなく自ずと開かれる」と、振り返って思うのです。その時が向こうからやって来た時がタイミングなのだと思っています。気負うことなく、これからも直感と好奇心の交差点を歩いていこうと思っています。

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