チェロのメモ 2020/07/18

弓を持つとき力を抜くと手から落ちそうになって怖いというのを以前書いたが、力を抜くのは弓が弦の上にあるときが前提である。考えてみれば当たり前なんだけど、弓を持つことに意識がいきすぎてて、先生が「弦の上にないときはそりゃ落ちる」というようなことを言ったときにハッとなった。ただのアホなんだけど、すごく合点がいったというか、とにかくいまさらながら気づいてよかった。自分の中ではアポリア感がすごかったので。
シューベルトの子守歌を通して、ええんじゃなかろうかということで次の曲、エーデルワイスに突入した。例によって力を抜くことが大事だが、合わせて難易度の高い移弦やスラーが出てきて苦労する。例えばいちばん細いラの弦の2を弾いて、そのままスラーで隣のレの弦の4を弾き、弓を返して同じ弦の2を弾く。ここできれいに弾くには、2を抑えたまま隣の4を抑える。これを指残しというらしい。スラーは音をつなげるものなので、左手も同じようにスムーズにしないといけない。左手丸ごと移動させようとするとバタバタして音が乱れたり外れたりするからこうした方が良いというわけである。
新しい曲をやると、自分の演奏であの曲が音になっているのだという気分がありありと感じられて楽しい。