チェロのメモ 2021/01/16

今年のレッスンはじめ。何気に一ヶ月ぶりぐらいだったが、サイレントチェロを買って、家で練習できていたので、去年や自粛期間中より不安はなかった。ただサイレントチェロの音は小さいので、アコースティックチェロの大音量を久々に聴いてびっくりした。
新年最初ということで?、新しい音階をやった。ハ長調なので厳密には新しくないのだが、以前は2オクターブで折り返していたところからさらに進んで行くところが新しい。A線の4ポジションの小指まで押さえたあとに、薬指だけで弦の1/2の部分を触れて弾く、フラジオという奏法である。はじめて聞く名前だと思ったが、ハーモニクスと言われてなるほどと思った。倍音を鳴らすアレである(詳しくはググってくれ)。
まず、1/2のところをパッと触れるのが難しい。しかも4ポジ小指で押さえたあとに薬指で「触れる」というのが曲者で、いつもの癖で押さえてしまう。しかも普通に押さえるときと違って、薬指以外の指で弦を押さえてはいけない。弦の1/2のところを境にして上下で共鳴しあっているので、それ以外を押さえてしまうと長さが変わって音が変わってしまう。ちなみに触れるだけでなく押さえた時に同じ音が出るとそこが1/2のところで、違う場合はズレているらしい。ピンポイントで決まったときは、非常にきれいな音が鳴る。
フラジオのあとに4ポジ小指に戻るのも難しい。1ポジから4ポジに行くときは、間隔こそ違うものの手は同じような形になるが、フラジオは完全に違う。とっさにいつもの手の形にするのが慣れなくて、何度も失敗した。新しいことなので慣れなくて当然だが、なかなかに悔しい。これからはこの音階を練習していくとのことなので、家で復習しないとと思う。
エクササイズや曲の練習はいつも通りといった感じだった。ひとつ指摘されて興味深かったのは、四分音符のような短めの音を弾くときに、弓を返す場合とスラーの場合で出来が違うということだった。弓を返すと音がぶつ切りになってしまうことがあり、スラーは問題なくいい感じに聞こえる。弓を返すということを意識しすぎると、忙しなくなるということらしい。こういう場合は音を気持ち長めにゆったり弾いてやると、いい感じに聞こえる。拍の長さもあるのでやりすぎは良くないが、余裕を持って弾いた方が音楽的には良いということもあるわけだ。まあ何度か言われていることなんだけど、初心者にはありがちらしく、やっぱみんなそうなんだなあと思った。