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SIGMA fp

1月にSIGMA fpを買った。

発表された瞬間から欲しかったのだが、なにぶん高いし本当にフルサイズのレンズ交換式カメラが必要なのかずーっと悩んでいた。しかし、ある日タガが外れてポチってしまった。1月は誕生月だしいいかなと思った気がする。結果的には最高のカメラで、本当に買ってよかった。

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SIGMAのカメラといえばFoveonセンサーだけど、fp発表前はひそかにFFF(Full Frame Foveon)の登場を待っていた(現在計画はリセットされている)。実際fpの前に発売されていたらビビって買えなかっただろうが、やっぱりあの解像度は一度試してみたいものである。片鱗を知りたい人は、安倍吉俊先生の同人誌『飛び込め!! 沼』シリーズを読もう。

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とはいえfpも、扱いやすさもありつつすばらしく解像するし、プロダクトとしても非常にかっこいいので、めちゃめちゃ満足度が高い。最初はファインダーほしいなと思ったが、今はまあなくてもいいかとも思っている(fpフェスで現行とは別の外付けファインダーが検討中と話されていたので、それはそれで期待)。
ところで、fpにファインダーがないこと、(それによって)背面液晶の専有面積が広くなっていることと、スマホのUIとの関係性について、安藤剛さんは「透明性」というキーワードで論じていたが、この「透明」なカメラで「画面を切り取る」という感覚は、先月読んだ大山顕さんの『新写真論』の、写真を撮る行為が「スクリーンショット」に近づいている(回帰している)という指摘に近いなと思った。fpが軽快さを獲得しているのは、実はスマホ的なカメラだからかもしれない。ソフトとハードの違いはあるが、fpの拡張性が高さも、スマホ的だと思う。
閑話休題。軽快さといえば、キットレンズである45mm F2.8 DG DN | Contemporaryも最初の一本として非常に優秀で、Artレンズなんてつけたら大変なんじゃないのと思ってしまう。でももちろんほしい(次なに買ったらいいですかね)。

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あと、カラーモードやアスペクト比の充実も楽しい。といってもティールアンドオレンジと21:9(シネスコ)ばかり使っているわけだが、撮って出しでいい感じになってしまうので、申し訳ない気持ちになる。もちろん他のカラーや比率もおもしろい。

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最近ではウェブカメラとして使うのも流行っているが、これもUSBケーブルでつなぐだけなので本当に簡単である。実際に会議で使ってみると自分だけ異常な高品質映像になっていて笑ってしまうのだが、相手からはなかなかに好評なので嬉しい。内でも外でも、いろんな場面で柔軟に使えるのがfpのコンセプトだけれども、こういうところも抜かりないのがすごい。

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余談だが、ここ最近はリモート会議で映像がカクつくのを防ごうと試行錯誤していたのだが、負荷の高いPCにつないでるとそうなる、というのがいまのところの結論かなと思う。ウェブカメラとしてのベストな設定は調べれば出てくるが、それでもカクカクしてしまうのは、開発環境などを立ち上げまくっているPCだからで、暇なPCでやると経験的にそうならない。余裕があれば、作業環境と配信環境は別にしてみるのがいいと思う。

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外出自粛体制であまり外に出ることができないが、たまに散歩がてらfpを持ち出して撮ると、やっぱり楽しい。いろんなカメラがあるけれど、気軽に持ち出せることは自分の中で重要なのだなとしみじみ思う。どうやらfpが2020年ベスト買ってよかったものになるのは間違いなさそうだ。

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