チェロのメモ 2021/12/11

この教科書最後のエクササイズは、A線(Ⅰ弦)の1ポジと4ポジを弾く、いままでもやったことのあるような譜面だが、今回のは自分だけで指番号を振れるかどうかの宿題が出ていて、答え合わせし、なんとかクリアした(が、そもそも指番号振らずに弾けるようにならんとなとは常々思う)。弾くのはあまり問題ないので、あっさり教科書が終わった。今回は曲メイン。

前回の続きのムーン・リバーだが、今日は2パートの方を見る。2パートも似たようなフレーズや動きが多くなるのだが、独自に動くところもあり、そこで苦戦した。1パートはメロディもよく覚えているしあまり惑わされることがないのだが、2パートをそれだけで弾こうとすると途端にリズムやテンポがよくわからなくなってしまう。

前回も同じようなことを書いたけど、譜面を読んでリズムとかをちゃんとするという、根本の地盤が弱いので、メロディのようなわかりやすい指標がない場合に途端に崩れてしまう。逆に言えば、メロディだけ弾いてたらわからないところでもあるので、弾いてよかったとは言える。

このムーン・リバーの2つのパートは宿題として、今日は曲集最後の曲も譜読みした。年内に終えるぞという先生の強い意志を感じる(次回で年内最後のレッスン)。最後の曲は「ハッピー・バースデー・トゥー・ユー」で、これまた耳なじみがあって助かる。たまたま誰かの誕生日に出くわして、たまたまそこにチェロがあったら、素敵にお祝いができる、などと思う(そんなことは起きない)。

ポイントはまず、冒頭の「ハッピ」の部分(冒頭以外も頻繁に出てくる)。八分音符のタイで後ろの音にスタッカートがついている。これの後ろの音を十六分音符に書き換えて(譜面の書き換えはけっこうある)弾くのだが、一音目を鳴らしてしっかり止めて、また短く弾く、というのがけっこう難しい。鋭く弾くことを意識するのだが、やりすぎると勢い余ってちゃんと音が止まらないということが起きる。この曲の大事な部分なので、何度もやる。

もうひとつ大きなポイント。今回の譜面だと、歌詞で言うと最初の「ハッピーバースデートゥーユー」から最後の「ディアga9ji〜、ハッピーバースデートゥーユー」までを3回繰り返すことになっているのだが、2回目の部分は他と違って、ピッツィカートで弾く。ご存知ピッツィカートは弓ではなく指で弾く(はじく)奏法だが、こんなところで出てくると思わなくてびっくりした。

ピッツィカートはまず弓の持ち方から習う。当然弓は使わないのだが、その辺に置いておくわけにはいかないし、このあとまた弓で弾く(これをアルコという)ことになるので、持っておかねばならない。弦をはじくのは親指でも人差し指でもいいと言われたが、指によって音質も異なるし、それぞれの指で指板に置いて支える指も異なる。自分はなんとなく親指を使った。はじくところはフラジオ(ハーモニクス)で押さえるあたり。チェロぐらい大きい弦楽器の指弾きとなると、ジャズなどのウッドベースのような、二本指での弾き方が思い浮かぶけど、まあこちらはやっぱりメインは弓ということで、こんな感じになるのだろう。

今回の指弾きの譜面はとくに難しくないが、右手の勝手が違うので左手も最初少し慣れなかった。いつもと出てる音が違うので、ちゃんと音程があってるのか気になってしまうのだと思う。しかし、こういうわかりやすく新しいテクニックをやると、脳内からおもしろ成分が分泌されるので、愉快な気持ちでレッスンを終えた。

さて、来週、2曲、終わるのだろうか。