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サイレントチェロ演奏に必要なもの・買ったもの

先日、「サイレントチェロを買った」という記事を書いた。

この記事ではアコースティックにするかサイレントにするかという話や、届いて弾くまでの話なんかをざっと書いたのだが、あまりモノの話をしていない。買うまでに自分も店で話を聞いたりネットで調べたりしたけれども、やっぱりそんなに世間に溢れているものではないし、それなりのお値段がするものなので、情報が少なくて難儀した。サイレントチェロがどんなものなのか、他に必要なものはなにか、ということがわかると助かったかなと思うので、メモ代わりに書いておく。まあただの物欲ブログです。

ヤマハ サイレントチェロ SVC110S

ボディ
ヤマハはサイレントチェロを3機種販売しているが、このモデルは最もアコースティックチェロと形が似ている。フレームだけではなく、糸巻き(ペグ)の構造もアコースティックと同じような形をしている。フレームは取り外せないので、運ぶときはわりと大きい(他2機種はコンパクトになる)。正面から見た左上部にはフレームがないが、胸当てをつけて使う。チェロは座って演奏するときにはボディに体が当たるので、その代わりになる。
電池を入れるかACアダプタをつなぐと、ヘッドフォンやスピーカーとつないで音が聞ける(しなくてもわりと聞こえる)。けっこういい音で嬉しいのだが、うまく聞こえてしまうというレビューも見たので、注意が必要かもしれない。響きを変えるモードもある。
エンドピンの先にはゴムがついているので、エンドピンストッパーはいらないかもしれないが、一応買った。教室で使っているものと同じで、家で使うとかなりガッチリ止まるので驚いた。フローリングとの相性がいいのかもしれない。階下への振動が少しでも軽減しないかなーと思っている。
楽器自体の購入はAmazonにした。ちゃんとヤマハの店舗で買ったほうがいいのかなと迷ったが、アコースティックならともかく、サイレントチェロなら……という理由。あと、安い……。ちょうどプライムデーセールのときに買ったので、ポイントもちゃんとついてよかった。常に在庫があるわけではないのだが、タイミングが合うと安く買える。後日ヤマハ銀座店にチューニングに行ったが、こちらはこちらで快く対応していただいた。教室に通っているなら先生にセットアップの仕方を聞いてもいいのかもしれないが、自分はタイミングが悪かったのと、レッスン1回分飛んだらつらいなと思ったのでやめた。


ボディに劣らず重要なのが弓だが、これはセットで付いてくる。習い始めてから知ったのだが、弓はけっこういいお値段がする。楽器の1/2とか1/3の値段のものを買うべしと書かれているところもあり、ボディの値段だけを気にしていると死んでしまう。サイレントチェロについてくるのはカーボン弓で、木材で作られたものよりは安価な初心者用である(ちなみに毛は馬の尻尾)。とはいえヤマハのサイトで値段を見ると50,000円と書いてあるので、セットのわりと大きな部分を占めているのがわかる。あと、毛につける松脂もついてくる。これも良し悪しがあるというが、あまりわかっていない。そもそもどれぐらいつけるのが良いのかもわかってなくて、難しい。

その他
ほかにはソフトケース、ヘッドフォンなどがついてくる。ヘッドフォンは申し訳程度についてくるものであまりよくないので使っていない。昔から持っているSONYのMDR-7506というモニターヘッドフォンを使っているのだが、加水分解でぼろぼろなので新しいのがほしい(ヘッドバンドの合皮が崩れて鬱陶しいので帽子をかぶっている)。SHUREが気になるが、このあたりは沼なので、静観している。

スタンド

スタンドは一緒に注文しなかったのだが、届いた瞬間に「あ、これ絶対必要だわ」と思って買った。教室に行くと先生がアコースティックのチェロをゴロンと横向きに寝かせていることがあるのだが、サイレントはちゃんと寝てくれないので、立てかけておくところが必要になる。
買ったのはヤマハのBST1というもので、サイレントベース用と銘打っているのだが、サイレントチェロにも使える。わりと何も考えずに買ってしまい、届いて驚いたのが、けっこうでかい。サイレントチェロよりでかいサイレントベース用なのだから当たり前なのだが。部屋にスペースはあるものの、常設しておくところが微妙にないので、ちょこまかと動かして使っている。ちょっと失敗したかなと思ったが、頑丈そうだしかっこいいのでまあいいかと思っている。

椅子

鈴木智彦『ヤクザときどきピアノ』を読むと、ピアノを弾くときに変えられるのは椅子の高さだけという話が出てくる。椅子の調節はきわめて重要という話だが、チェロも同じである。とはいえエンドピンの長さを変えられるので微調整はできるのだが、個人的には椅子の高さを変えるほうが楽だし、本質的と思う。
調べるとチェロ用の椅子もあって、ピアノ椅子のような感じなのだが、買うかどうか迷っている。とりあえずは家にある無印良品のスタッキングスツールに座って弾いているが、案外いいので、しばらくはこれで行こうと思っている。

チューナー

絶対音感がないので、チューナーがないとチューニングができない。まあチューナーがあってもチューニングできなかったのだが(前回記事参照)……。KORGのチューナーを買った(メトロノームつき)。
ヤマハのチューナーにしようと思っていたのだが、Amazonで見るとヤマハとKORGのチューナーがまったく同じ形をしていて、KORGの方だけセールをしていたのでこちらにした。なんでもヤマハとKORGは関連会社で、チューナーはKORGがヤマハにOEM供給しているので、やっぱりまったく同じものらしい。
ついでにコンタクトマイクというのも買った。これは楽器から出る音ではなく、振動を直接拾ってチューニングするためのもので、楽器が多い場所などで効果を発揮する。自分も演奏時につけっぱなしにしていて(なんせフレームだけの楽器なのでつけやすい)、指の位置が正しいかをチェックするようにしている。なんとなく買ったが大正解だった。

譜面台

譜面台も買った。ちゃんと教科書や楽譜を見ないとなんとなく弾きがちなので、練習するときは常に手本があるのが良いと思う。まあこれは適当なのを……と思ってAmazonでポチったら、不良品だった。業者に連絡したら不良品なら返品なしで新しいの送りますという対応をされて、こんなでかいの2つもいらんのだが……という気持ちになっている。


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まとめてみると、なかなかたくさん買ったなという気がする。クレジットカードの明細を見るのが怖い。そもそもチェロやってみようと思ってしまった時点でお察しという感じだが、毒食らわば皿までという強い気持ちでやっていきたい。